千倍王鷹虎蝗合成獣

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総括!『仮面ライダーキバ』

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 『仮面ライダーキバ』(以下、『キバ』)の総括です。

 『キバ』自体(テレビ本編)については各話感想や前半・後半評に書いたので、本稿では平成『仮面ライダー』シリーズでの立ち位置や「その後」について書こうと思います。

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■『キバ』を総括すると、

 平成一期(井上敏樹)の限界

だよね。井上敏樹脚本も<ワンパターン>であり、

(壱)独善的で嫌味なネタキャラ
(弐)真面目な奴はギャグになる
(参)米国連続ドラマの如き、謎
(肆)鬱、もしくは昼ドラ的展開
(伍)敵怪人(組織)の幹部集団

次第に時代に飽きられてしまったと。

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 まぁ『ディケイド』で4本書いているし、

[2009年06月07日]第20話「ネガ世界の闇ライダー」
[2009年06月14日]第21話「歩く完全ライダー図鑑」
(脚本:井上敏樹、監督:田﨑竜太)

[2009年06月28日]第22話「ディエンド指名手配」
[2009年07月05日]第23話「エンド・オブ・ディエンド」
(脚本:井上敏樹、監督:石田秀範)

冬映画『MOVIE大戦CORE』の『OOO』パート(ノブナガの欲望)も書いているので、正確には終わらないんだけど(笑)。

 以下は、2009年(『ディケイド』の年)に発売された、公式読本での井上敏樹のインタビューである。

井上 『ディケイド』は今までの集大成だしお祭り騒ぎだよね。設定は何でもよくて「お祭り」と「旅」になっていればいいんだから。ここまでやっちゃうと後が難しいと思うかもしれないけど、全部壊しちゃったんだから、むしろ次は作りやすいと思う。だいたいみんな『電王』みたいなのって言うけど、それじゃダメなんだよ。平成ライダーってシリーズ自体が進化してるというか、毎年いい意味でも悪い意味でも冒険心があって、決して凡庸なものを作ろうとしてない。そういう番組はなかなかないから。懐は深いよな。だから、平成ライダーが偉大なのはそこだね。
井上敏樹仮面ライダーディケイド&平成仮面ライダーシリーズ10周年記念公式読本』より)

この言い分は正しいのだが、結果的に「平成二期」は、

「『電王』みたいなの」

が、続くことになる。

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 『W』は塚田英明&三条陸が『電王』フォーマットに則って作り上げたものだし、『OOO』も(武部直美&小林靖子コンビだが)それに倣っている。そして、『フォーゼ』MWの中島かずきも『ウィザード』MWのきだつよし井上敏樹アンチである。

 平成二期初期(『W』~『ウィザード』)は、平成一期初期の<カウンター>なのだ。

 …ところが、『ウィザード』より後から、徐々に雲行きが怪しくなっていくのである。

白倉伸一郎「『鎧武』は<二次創作>」

白倉 『鎧武/ガイム』には作り手、脚本家や監督で、平成ライダー二世というわけではありませんが、「平成仮面ライダー」を「観ていました」っていう人たちが参加されているんです。『W』からの三条(陸)さんも長谷川(圭一)さんも、ニトロプラスの人たちも。『ディケイド』の會川(昇)さんあたりから、始まった流れですかね。(中略)ドラマやシリーズの展開が二次創作の色を帯びてきているんです。(中略)「ヒーロードラマ」のお約束以上に強い「平成仮面ライダー」のお約束というものが、どうもあるらしく、そこをけっしてはみ出してくれないんですよね。それを壊すのが「平成仮面ライダー」のテーマだ、なんて言うつもりは全然ないんですけど(笑)。
白倉伸一郎『証言!仮面ライダー平成』より)

 平成二期も後半になると、平成一期初期(『クウガ』~『555』)の<フォロワー>が生まれるようになる。『鎧武』『ビルド』がそれに該当する。

 これは、昭和『仮面ライダー』シリーズの<カウンター>である平成一期初期(『クウガ』~『555』)を模して作られた『剣』に近しい。

 とうの昔に限界を迎えた平成一期(井上敏樹)作品を模しても、支持してくれるのは旧作のファンだけだ。

 『鎧武』放送終了後(2014年)に虚淵玄はこんな発言をしているけど、

――敵が企業という『555』との共通点があったり、『鎧武/ガイム』はかなり意識的にこれまでの平成ライダーを踏襲してる部分があったと思うんですよ。1話の冒頭なんて、紘汰が子供に話しかけるところから始まるじゃないですか。あのシーンはもう明確に『クウガ』の1話のオマージュですよね。
虚淵 まさに『クウガ』のマインドをやり直すところから始めようと思ってましたからね。初期平成仮面ライダーに立ち戻りたいという武部さんの思いもありましたし、じゃあそれが筋道じゃないのかな……と思っただけなんですけど、あれはやりすぎって結構言われちゃいましたね(笑)。
――でもまさしくそういう宣言だと思ったので、僕はうれしかったですよ(笑)。ヘルヘイムの森にいた謎の種族「オーバーロード」もグロンギ語みたいな人間とは異なる言語で喋りますよね。あれも?
虚淵 まさしく『クウガ』ですね。やらなきゃ、やらざるを得ないところだと思ってやりました。
――ただ、そういうオマージュだったり、いわゆる本歌取りという手法は、ともするとパクリだの何だのと言われてしまうリスクもあると思うんですけど、あえてそうされたのは?
虚淵 パクリも何も「仮面ライダー」というシリーズの派生物をつくってるんだから、ちゃんと踏襲しないでどうするよってだけですよね。それは儀式であり、やらなきゃいけないことですよと。
 歌舞伎で見栄を切って「パクリだ!」と言われたらバカじゃないの?」「何を寝言を言ってるんだ?って話になるじゃないですか(笑)
虚淵玄『語ろう!555・剣・響鬼【永遠の平成仮面ライダーシリーズ】』より)

「バカじゃないの?」「何を寝言を言ってるんだ?」その言葉、そっくりそのまま返すわ!

 『キバ』&『ビルド』最終話感想にも書いたけど、

 ずっと同じ井戸を掘っていてはいずれ水は涸れてしまう

だから作り手は、常に新しいものを模索し続けなければならない。

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■まぁ、大友がやいのやいの言っても、

――子供の頃に「仮面ライダー」はご覧になられていたんですか?
奥野 はい。僕が小さい頃に観ていたのは『龍騎』から『電王』『キバ』くらいまでです。お兄ちゃんが『龍騎』の世代で一緒に観始めたんですけど。
――特にどの作品が好きですか?
奥野 『キバ』です。仮面ライダーキバがすごく好きで。あの見た目がちょっと悪い感じがカッコよくて。あとは変身の仕方やキバットバットとか(笑)。オモチャをめちゃくちゃ集めてました。
押田岳東映ヒーローMAX Vol.58』より)

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 子供(当時)が楽しめているのであれば問題無いのかもしれぬ…!

 『キバ』を挟む『電王』と『ディケイド』を模して作られている『ジオウ』、果たしてどうなるのか…!?

[了]

※はじめましての方はこちらをご一読ください。

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