千倍王鷹虎蝗合成獣

平成仮面ライダーの感想・考察サイト。衒学的で悪し様で居丈高な語り口のブログにようこそ。

総括!『仮面ライダービルド』

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 『仮面ライダービルド』(以下、『ビルド』)の総括です。

 俺は総括記事で『ビルド』について大いに語るつもりは毛頭無い。書きたいことは最終話感想で書いたし、

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

 チーフPがメインライターを、「トカゲの尻尾切り」しようとしている作品に、語る価値など無いからだ。

―ビルド誕生の秘話を。
大森「開始当初は、ビルドは全然違う方向性で進んでたんです。それが、年末ぐらいに白紙になって」
武藤「全然違う?」
大森「そうなんです。ちょっと言えないんですけど、全然違う仕掛けをやろうとしていたのが白紙になっちゃって。そっちの方向性だったら武藤さんにお願いすることはなかったかと。でも、白紙になったタイミングで武藤さんの名前が挙がってきて、お会いした日に、お願いしました」
(大森敬仁・武藤将吾『スポーツ報知「平成仮面ライダー特別号」』(8月3日発売)より)

 『ビルド』の悪しき点は、今年三月に発売された『平成特撮の夜明け』という書籍での、高寺成紀の二言三言で片付く。

高寺 (中略)(注:『クウガ』は)ハードだけど破綻の少ない、リアルな世界観の作品にしていくよう心がけていきました。
――「ハードだけど破綻の少ない」というのは?
高寺 子ども番組や国内のキャラクター作品の周辺でハード路線をやろうとすると、わりと破綻することが多くないですか?それって大人としての感覚で観てくださいっていうふうに打ち出しておきながら、実際には登場人物たちの心情や、日常というものの描写が記号的だったり、あるいは常軌を逸脱しすぎていたり、登場キャラクターがいかにも着ぐるみ然としていて、ナンチャッテ大人向けだからなんじゃないかと思うんです。SFとかファンタジーみたいな非日常法則が支配する作品では、我々がよく知る「人間」とか「社会」、あるいは「生物」っていう地続き的な要素は、むしろリアルに、ちょっと言い方は違うのかも知れないんですけど、低いテンションで見せていかないと、何が現実で何が嘘かの境目が曖昧になって、バランスの悪いものになると思うんです。結果的に全体的に嘘臭さが漂う、コレ誰向けなんだろう?と思わざるをえない、オタクだけが許容できる作品になる気がするんです。
(高寺成紀『平成特撮の夜明け』より)

 流石、『クウガ』を作った男は言うことが違うぜ~!

 上記発言は、某「さすうろ!」な作品や某「歴代最高傑作!平成二期の『電王』」な作品が、何故「ネットで大人気!」なわりに視聴率をガッツリ下げたのか?の理由にもなっているねw

 …はい、『ビルド』の総括記事、終わり。

■ここから先は「このブログの読者」に向けて書くぞ!

 なので、偶々この総括記事に流れ着いた平成『仮面ライダー』ファンはスルーしてね。

 …これにより、明日からアクセス数が激減するかもしれないなw

*****

 『ビルド』の第40・41話の感想記事に以下のようなコメントが書き込まれた。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

読者:
 個人的には好意的な目で見てきたビルドでしたが、本当に最近は酷いとしか言いようが無くて、あのときフォローしていた自分が恥ずかしいというか、フォローしてやったのに番組からはその返答が無かったというか、なんか残念な気持ちで一杯です。

 それは「モノを見る目が無い」からだろ…!

 「フォローしてやったのに番組からはその返答が無かった」だぁ~!?ぬぁ~に被害者ぶっとるんじゃい!

 というわけで、ここから先は私が読者に言いたい(言いたかった)ことを2つ言うぞ!

■その1:<表層>だけを見るな!<深層>を見ろ!

 ここで、『ビルド』のパイロット版の感想記事の読者コメントを引用する。

【引用元1】『ビルド』感想:第01話「ベストマッチな奴ら」

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

読者1:
 凄く『仮面ライダー』を見ている気がした一話でした。自主規制していた改造ネタとか、エグゼイドには少なかったおやっさん要素とか、蝙蝠男とかがあって凄く大森さんが『これぞ仮面ライダー』を目指している気がしていいです。実際、デザインも仮面ライダーを意識したらしいので。内外から『仮面ライダーらしい』です。

【引用元2】『ビルド』感想:第02話「無実のランナウェイ」

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

読者2:
 『ビルド』パイロット版の印象は「普通に面白かった」ですね。(中略)色々と書きましたが『ビルド』に対する期待値は高いです。

読者3:
 ご指摘の通りビルドには過去ライダーの様々な要素が見えますが、個人的には良い印象です。(中略)脚本家の武藤さんは平成ライダーを全部チェックして臨まれているそうなので、単なる真似にならずにやって欲しいですね。

読者4:
 OPの構図(と言うか作り方?)やキャラクターの配置はまんま「W/フォーゼ」のそれ(流石に丸パクリって程でも無いですが)なのでセバオーズさん的にはポイント低いかもしれませんね。
 
 恋人が拉致られる→恋人が改造される→恋人が怪人になる→恋人が死ぬ(恋人の死と専用アイテムの解禁がほぼ同時)ってざっくり言えば前作でもやった展開ですが6話近くかけたあっちに対してこっちは20分かからずに片付けたのは枠移動の都合による所でしょうかね?
 まぁこの部分は一般ドラマ畑の人だけあって上手く処理してたなと思います。

 見ての通り、『ビルド』の開始当初は高評価だったのである。「お前からするとツマラナイだろうけどな!」(←意訳)と言われてしまうぐらいである。

 で、結果的にどうでしたか…?

 別に自慢をするわけじゃあないけど、俺なんて、序盤で見切りをつけていたからな!?

※関連記事です。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

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 自分が『ビルド』で最初に「んんん…?」となったのは第06話「怒りのムーンサルト」のラスト。佐藤太郎を「アニキ!」と慕うツナ義ーズの岸田立弥が、二回もスマッシュにされた(されると記憶喪失になる)にもかかわらず、「焼肉っしょ!」を覚えていたシーンである。

 その時点では「まぁ、個体差とかがあるのかなぁ…?」で済ませたけど、第07・08話で「これはもうダメだ…!」と確信した。要するに、今後も脚本家(話)の都合で初期設定に<例外>(逃げ道・抜け穴)が発生したり、後付けで設定がどんどん継ぎ出されていくんだろうなと思ったわけである。そうなると考察しようがない。

※関連記事です。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

 極プロジェクト、火星のパンドラボックス、スカイウォールの惨劇、三国(東都・西都・北都)に分かれた日本、天才物理学者と逃亡者、ヒロインによる浄化、アジトは喫茶店おやっさん付き)、秘密結社ファウスト、敵幹部に蝙蝠男とコブラ男、そして悪魔の天才科学者、ネビュラガスによる人体実験、それによるスマッシュ、マスターの裏切り…。

 序盤(第01~16話)だけでもこれだけある。いかにも大友が喜びそうな設定だ。だがしかし、実際は旧作の<上っ面>をなぞっているだけで、中身など有って無いようなものなのである。最終的に「物理法則を越えた救済」によって無かったことになるしね(笑)。

 作品を一年間視聴し続けて、「こんなはずではなかった」と思いたくなければ、物事の

 <表層>だけを見るな!<深層>を見ろ!

■その2:<人>で判断するな!

 『キバ』&『ビルド』最終話感想に以下のようなコメントが書き込まれた。

読者:
 (特撮でない)一般のドラマ好きから一言だけ…
 こんなはずではなかったです。
  武藤さんがまさかこんなことになるとは…比較に出すと荒れそうですがエグゼイドの高橋氏とは実績、評価ともに比べ物にならない人です。
 サブライターを断らなければ。
 プロデューサーが丸投げ気質。もとい脚本を尊重するタイプでなければ。
 新しい血(武藤将吾)と伝統(仮面ライダー)をつなぐ物があれば…
 タラレバですが本当に残念です。

 武藤将吾氏は日本シナリオ作家協会監事」なんだそうである。

 有名な一般ドラマや映画の脚本も沢山手掛けているそうである。

(例)
・TV『電車男』(2005)
・TV『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』(2007)
・映画『クローズZERO』(2007)
・映画『テルマエ・ロマエ』(2012)
・TV『怪盗 山猫』(2016)

 それがどうした?

 「高橋(悠也)氏とは実績、評価ともに比べ物にならない人」だから何だ!?

 「一般ドラマ畑の人だから~」とか、<人>で判断してしまうのは、例えば

アンチ1「この映画は米村正二が書いたから糞!」
アンチ2「この映画は金田治が撮ったから糞!」
ファン1「この映画は坂本浩一が撮ったから神!」
ファン2「この映画は上堀内佳寿也が撮ったから神!」

とか、または

儲1「『鎧武』は『まど☆マギ』の虚淵玄が書いているから面白くないわけがない!」
儲2「『ドライブ』は『ダイ大』の三条陸が書いているから面白くないわけがない!」

とか言っているのと変わらんぞ!?「ヒットメーカーなら誰でも特撮番組の脚本を書ける」のであれば誰も苦労しねーよ!

 というか、虚淵玄ガー」「三条陸ガー」「高橋悠也ガー」「武藤将吾ガー」と、持ち上げている輩って、

 暗に「特撮番組の脚本家を馬鹿にしている」よな…!

 荒川稔久を、井上敏樹を、小林靖子を、會川昇を。彼らは非一般ドラマ畑の脚本家だが、彼らだから書けた、彼らでなければ書けなかったものが確かにあったのだ。

 勿論、「その人だからこそ、こうなった」というのは必ずあるので、作品を評価する判断材料にはなるのだが、それは一番後だ!自分は、そうしているつもりです。

 真っ先に<人>で判断するな!

■ここから先は自分への問い掛け

 しかし、『ビルド』は視聴率は兎も角、玩具売上は好調で、冬映画の興行収入は十数億円で、夏映画も十億円を突破しそうな勢いである。即ち、『エグゼイド』が出来なかった<V字回復>を、達成しそうなのである。

※関連記事です。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

 もし、作り手が作品を<適当>に作っても「売れてしまう」のであれば、考察やレビューなんて、無意味な気がしてきた…。答えはあるのか?

[了]

※はじめましての方はこちらをご一読ください。

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