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『ビルド』感想:第30話「パンドラボックスの真実」

仮面ライダービルド』の感想です。以下、ネタバレ注意。

第30話「パンドラボックスの真実」(脚本:武藤将吾、監督:上堀内佳寿也)

【前回】『ビルド』感想:第29話「開幕のベルが鳴る」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣
【次回】『ビルド』感想:第31話「ほとばしれマグマ!」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣

■「それについてはまた追々。」

 突然だが、『ビルド』第01・02話の感想記事のコメント欄での(読者と私の)やり取りを引用する。別に晒したり吊し上げたりすることが目的ではないので、その辺はご理解いただきたい(→投稿者の方々)。

【引用元1】『ビルド』感想:第01話「ベストマッチな奴ら」

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

読者1:
 凄く『仮面ライダー』を見ている気がした一話でした。自主規制していた改造ネタとか、エグゼイドには少なかったおやっさん要素とか、蝙蝠男とかがあって凄く大森さんが『これぞ仮面ライダーを目指している気がしていいです。実際、デザインも仮面ライダーを意識したらしいので。内外から『仮面ライダーらしい』です。
 
セバオーズ:
 いいですか?そうですか。私はあまりそれが「いい」とは思えません。それについてはまた追々。

【引用元2】『ビルド』感想:第02話「無実のランナウェイ」

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

読者2:
 『ビルド』パイロット版の印象は「普通に面白かった」ですね。(中略)色々と書きましたが『ビルド』に対する期待値は高いです。
 
セバオーズ:
 私はねぇ、期待してないと言うと語弊がありますけど、少し心配なんですよ…!それについてはまた追々。

読者3:
 ご指摘の通りビルドには過去ライダーの様々な要素が見えますが、個人的には良い印象です。(中略)脚本家の武藤さんは平成ライダーを全部チェックして臨まれているそうなので、単なる真似にならずにやって欲しいですね。
 
セバオーズ:
 このブログでは評判良いですね『ビルド』(笑)。個人的には…「普通」。可もなく不可もなく、って感じです。それについてはまた追々。

 オイオイ、“追々”っていつやねん!?

と、思われた方も多いだろうし、『ビルド』第03・04話の感想記事で、私は↓こんなことも書いているので、

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

 …そうだ、ここでは『ビルド』は好評のようですが、(中略)
 
 『ビルド』は、あまり上手くいかない気がします…!
 
 いや、上手くいってほしいし、上手くいかないと困るんですが!(枠が消滅しかねん!)上手くいかないと思う理由は幾つかあるんですが、それは、もう少し時が経ってから語ることにします。

本稿では、その理由を書こうと思います。時は満ちた!

■理由1:「誰が見ても仮面ライダー」みたいな作品を作っても、何の変哲もないつまらない物にしかならない

 2011年(『フォーゼ』放送時)、即ち、『仮面ライダー』がシリーズ「40周年」を迎えた頃、報知新聞のインタビューで、白倉伸一郎がこんな発言をしていた。

 今でこそ国民的ヒーローとして存在を確立している仮面ライダーだが、1989年に「BLACK RX」が終了し、2000年1月に「クウガ」が平成ライダー第1弾として始まるまで、テレビ放送のない空白期間があった。「栄光の歴史がある、みたいに語られますが、僕の実感としては、ブームはV3で終わっていた。その後は紆余(うよ)曲折を繰り返すけど、往年の輝きやシリーズとして続いていくパワーは失われていった。毎回『原点回帰』って言葉が出てくるんだけど、原点なんて人によってバラバラだし、『誰が見ても仮面ライダー』みたいな作品を作っても、何の変哲もないつまらない物にしかならない
白倉伸一郎『【スポーツ報知】仮面ライダー40周年特別号』より)

 流石、東京大学類卒の言うことは違うぜ!(←熱狂的なファンみたいな発言)…何度も書くけど、

 「誰が見ても仮面ライダー」みたいな作品を作っても、何の変哲もないつまらない物にしかならない

んですよ!なので、『ビルド』のパイロット版の感想記事のコメント欄で、読者による「これぞ仮面ライダー」「普通に面白かった」「個人的には良い印象です」という書き込みを見た時、私は「嗚呼、『ビルド』は上手くいかないだろうな…!」と思った。それは、歴史が証明しているからだ。白倉伸一郎が「ツマラナイ」と言っているのは仮面ライダー(スカイライダー)』(1979~1980)や『BLACK』(1987~1988)のことで、「そんなことはない!それらはオモシロイ!」という昭和懐古厨もいるかもしれないが、次作の『スーパー1』(1980~1981)や『BLACK RX』(1988~1989)でシリーズが終了してしまったことも含めて「ツマラナイ」と言っているのだ。

 …え!?『ビルド』は三国志のような「戦争モノ」で、そこが新しくてオモシロイ、ですって!?

(1)主人公が「二人」!?『仮面ライダー』で「探偵モノ」なんて新しい!
(3)主人公が「学生」!?『仮面ライダー』で「学園モノ」なんて新しい!
(4)主人公が「術師」!?『仮面ライダー』で「魔法モノ」なんて新しい!
(6)主人公が「刑事」!?『仮面ライダー』で「警察モノ」なんて新しい!
(7)主人公が「霊体」!?『仮面ライダー』で「幽霊モノ」なんて新しい!
(8)主人公が「医者」!?『仮面ライダー』で「医療モノ」なんて新しい!

 世界観・設定やジャンルが新しいなんて当たり前だからな!?

■理由2:真似してよく失敗するパターン(足し算で組み合わせてしまい、「木に竹を接いだ」ような不自然な仕上がりになってしまうケース)

 『ビルド』序盤評で、私はテレビ朝日のプロデューサー、梶淳(かじあつし)の発言を引用した。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

 ヒット作は分解して各要素を探っていくと、掛け合わせに秘密があるケースがほとんどです。もともとギャップがあるものを掛け合わせるほど、その効果は大きくなります。(中略)掛け算であることが大事です。真似してよく失敗するパターンは、足し算で組み合わせてしまい、「木に竹を接いだ」ような不自然な仕上がりになってしまうケースです。
(梶淳『アイデアにセンスはいらない』より)

 「どういうことやねん!?」と言う人もいると思うので、具体例を挙げると、『キバ』のフォームチェンジが「それ」に該当する。

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 怪人憑依で形態変化とか、すごく…『電王』です…。

 仮面ライダーキバのフォームチェンジは、クウガマイティドラゴンペガサスタイタン)と電王(ソードロッドアックスガン)のフォーム、否、イマジン(モモタロスウラタロスキンタロスリュウタロス)の足し算である。当然「そのまんま」ではなく、武器を変えたり(棒→剣弓→銃剣→鎚)、属性を変えたり(水→獣風→水土→雷)しているが、タロスズと差異化を図るべく『キバ』で行われたことは、アームズモンスターの形態を増やす(足す)ことであった。例えば、ガルル(フォーム)は人間態(次狼)、怪人態(ウルフェン族)、彫像態(バロック調)、武器形態(魔獣剣ガルルセイバー)と四つの姿(形)に変身(変形)するので(バッシャーもドッガも同様)、一つ一つの印象が薄れてしまうのだ。デザイナーも、それが反省点だったと述懐している。

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――続く『キバ』については?
野中 ほとんどを若いスタッフに任せていた番組ですね。ガルル、バッシャー、ドッガはモモタロス達の延長線上にいるキャラですが、差別化のため、人間態と怪人態、彫像態、武器形態と四つの姿を持っていて、やや影が薄くなってしまったかなと。少し焦点が合わせづらかったかもしれないですね。
(野中剛『仮面ライダーディケイド&平成仮面ライダーシリーズ10周年記念公式読本』より)

 一方、『W』も『キバ』と同じく『電王』を参考にして作られたが(そのことは、総括記事に書いた)、放送当時(2009~2010)にそれを指摘したファンは少なかった(というか、いなかった?)はずである。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

 それは何故なのか?と言うと、

 『キバ』は『電王』の<表層>を真似して、『W』は『電王』の<深層>を真似して作られたから

である。それが『キバ』と『W』の差だ。…なんか、こういうことを書くと「セバオーズは塚田英明信者!」とか言われそうだけど、優れているものは優れているのだから仕方が無い。そして、『ビルド』はどうなのか?は最早“NEEDLESS TO SAY” であろう(←何故に英語?)。…何度も書くけど、

 真似してよく失敗するパターンは、足し算で組み合わせてしまい、「木に竹を接いだ」ような不自然な仕上がりになってしまうケースです。

■理由3:??????????????????????????

 これはまだ書かないでおきます。このブログの『エグゼイド』最終話の感想記事を読めば、何となく解かると思います。

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■さて、『ビルド』第30話感想です。

ベルナージュin美空「我が名はベルナージュ。火星の王妃。(中略)肉体はすでに滅びた。この魂もじきに消えるだろう。パンドラボックスが火星を滅ぼした。エボルトの手によって。」
戦兎「エボルト?」
ベルナージュin美空「お前、自分が何者かわかっていないのか?」
龍我「ああん?私は万丈龍我です。」
ベルナージュin美空「そうか…。ならば…お前が希望になる。」
龍我「はあ?」
(第30話「パンドラボックスの真実」より)

 『ビルド』は「エボルト」編に突入!

 まぁゆくゆくは火星(宇宙人)絡みの話になるだろうなとは思っていました。大森敬仁&武藤将吾曰く、これも既定路線!う~む、ますます中盤評を書くタイミングが測り難くなってしまった…!地球(北都&西都)編で一段落つけといた方が良いのかな~?ちょっと考えます。今日の所はこの辺で(短ッ!)

 やれやれ、前回「また暫く更新は途絶えます(5月まで)。」と書いたけど、スマン、ありゃウソだった。エイプリルフール!…や、『ビルド』に絶望してファントムが生まれそうな人が多かったので、急遽執筆しました。本来は、終盤で書く予定でしたが、皆様が色々考える「足し」になればと思います。それでは、また来月!

[了]

※はじめましての方はこちらをご一読ください。

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