千倍王鷹虎蝗合成獣

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『キバ』第19・20話感想

仮面ライダーキバ』の感想です。以下、ネタバレ注意。

[2008年06月01日]第19話「フュージョン・オーラの嵐」
[2008年06月08日]第20話「夜想曲・愛の救世主」
(脚本:井上敏樹、監督:舞原賢三)

【前回】『キバ』第17・18話感想 - 千倍王鷹虎蝗合成獣
【次回】『キバ』第21・22話感想 - 千倍王鷹虎蝗合成獣

■「あなたに、夜が来る…。」

――では今後、物語を引っ張る新たなキャラクターが出てくることもありそうですよね。
 もうすぐ出てくるよ。渡の母になる人が。20話くらいかな。(中略)
――『龍騎』や『カブト』のように、夏ごろには「番外編」のような突き抜けた回が観られるのでは?と期待しているのですが……。
 今回はやらない(笑)。え?そういうの楽しみにしてる人もいるって?じゃあ考えておく(笑)。あ、でもね、渡に音也の霊が乗り移る話はどこかでやるよ。渡が音也化するんだよ(笑)。
井上敏樹仮面ライダーキバキャラクターヴィジュアルガイド1(Prelude)』より)

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 まさか「渡が音也化」「真夜(過去クイーン)登場」を一緒にやるとは…!

 第19・20話、妙に「チグハグ」、木に竹を接いだような感じがしたのは、それが原因かな…?他にも、第19話でバッシャーフォームが出て来たり(テーマソング(Innocent Trap)も流れたり)、第20話でパワードイクサーが出て来たり(テーマソング(Individual-System)も流れたり)、「とりあえずぶち込んだ」感アリアリなのよな(苦笑)。第19・20話は、ある意味「『キバ』ってこんな作品」というのを象徴する回だったと思う。

 それにしても、本当に音也(武田航平)が憑依しているように見えるから、瀬戸康史は流石だ…!音也(in渡)がメイド喫茶を満喫していて笑ってしまったwこういうシーンは忘れているなぁ…!そういえば、TVドラマ版『電車男』が放送されたのが2005年か…!あれ(のせい)でオタク界隈は変わった(変わってしまった)ように思われる。俺はオタクじゃあないけど!ちなみに、『電車男』(TVドラマ版)の脚本を書いていたのが、『ビルド』のメインライター武藤将吾だ。この発言に特に意味は無い。

■本日「2018年01月27日」は、

 『キバ』「放送開始」十周年!

 というわけで、『キバ』最大の特徴である「時間軸(現在篇と過去篇)の切り替え」について言及しようと思う(え?投稿日は「2018年01月28日(日)」で、後で変更しただろ!ですって?…うん)。

(例0)パイロット版(第01・02話)、他

↓これが「1986年(過去篇)」に切り替わる時、

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↓これが「2008年(現在篇)」に切り替わる時、

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に(映像に)インサートされるものである。パイロット版(第01・02話)やセカンドパイロット版(第03・04話)、序盤(1クール目)は「しばしば」目にするが、徐々に少なく(無く)なっていく。

(例1)「田崎竜太」監督回の場合

↓これは「1986年(過去篇)」から、

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「2008年(現在篇)」に切り替わる時。

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 「カフェ・マル・ダムール」の壁には<年>が印刷された<皿>が掛けられており、その枚数で過去篇か現在篇か?が判るようになっている(枚数が少ないのが1986年で、多いのが2008年)。他にも、マスターが飼っている<犬>(ブルマン)が子犬か成犬かでも判別できる(前者なら音也パート、後者なら渡パート)。…のだが、如何せん変化が地味よね…!「マスターが老けない」という設定が判り難さに拍車を掛けるよな…!

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(例2)「舞原賢三」監督回の場合

↓これは「2008年(現在篇)」から、

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「1986年(過去篇)」に切り替わる時。

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 今回(第19・20話)の監督、舞原賢三が撮った「第05・06話」から一つ。(現在篇の)名護さんと恵ちゃんの後ろに「チ○ッカーズ解散ライブ」の張り紙が在るのだが、過去篇では「チ○ッカーズ『デビュー』ライブ」になっているのだ(上の画像では分からないかもだけど、公衆電話も変わっている!)。これは、とても印象に残ったので、ここで紹介しておく。

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(例3)「長石多可男」監督回の場合

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 一番「変化が少ない」(判り難い)のが長石多可男である。画面の左下に、申し訳なさげに(?)年(1986 or 2008)が表示される「のみ」である。…貴方、「子供に解り易く!」がモットー(信条)だったじゃあないですか~!第15・16話はこれでもまだ「マシ」な方で、次回レビュー予定の第21・22話(これまた「長石多可男」監督回)では、こういった表現は「一切」やらなくなるのである…!

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(例4)「石田秀範」監督回の場合

 巨匠はあまり小道具で変化を見せようとはしないね。どちらかというと演出で「切り替えていく!」スタンス。あと、第13・14話を撮った「田村直己」監督も面白い表現をしていたけど、氏は『キバ』を1ローテーションしかしていないので、紹介をカットします(←酷い!)。

■「それ(過去篇)がなかったら、ただの『怪物くん』ですね(笑)。」

白倉 ものすごく意欲的だったと思うんですよね。特にシリーズの縦糸の組み方、時間軸そのものをドラマに使うこと。『電王』の場合は時間旅行っていうネタが、単にネタとして機能しているにすぎないんですが、『キバ』は時間軸を番組構造そのものに持ち込むっていう企画じゃないですか。それがなければ、『キバ』は『555』以来の吸血鬼をベースにした作品ということと、非常によく練られた仮面ライダー像が堪能できるという超ストレート球であるという作品評に落ち着いたと思います。そこに1980年代の人たちを登場させ、縦軸番組として観せるというものすごい挑戦をしたことにより、とてもハイブロウなシリーズになったと思います。それがなかったら、ただの「怪物くん」ですね(笑)。わかりやすくいうと。
白倉伸一郎『証言!仮面ライダー平成』より)

 そうなんですよ!

 『キバ』から過去篇(時間軸の切り替え)を抜いたらただの『怪物くん』なんですよ!

 ただ「判り難い」というのは事実なので、今回の件については「もう一回」書きます。

■オマケ:カットシーンについて

 よく「『キバ』はカットシーンが多いから、それも込み込みで見て評価して!」という人がいるけれど、テレビ番組とは「放送されたもの」が完成品なのであり、カットシーンを見ないと評価できない(全容を把握できない)という時点で、その作品は問題有りなのである。だがしかし、それにつけても『キバ』はカットシーンが多いので、『キバ』感想記事ではその回のカットシーンをピックアップしていこうと思う。

 …のだが、『キバ』第19・20話(「舞原賢三」脚本回)は、「カットされて然るべき」な未使用映像ばかりだったので、

 カットシーンの紹介を「カット」します!

 楽しみにしている方がいらっしゃったら、すみません…(いるのかな…?)

[了]

※はじめましての方はこちらをご一読ください。

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