千倍王鷹虎蝗合成獣

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『ビルド』第17・18話感想

仮面ライダービルド』の感想です。以下、ネタバレ注意。

第17話「ライダーウォーズ開戦」(脚本:武藤将吾、監督:中澤祥次郎)
第18話「黄金のソルジャー」(脚本:武藤将吾、監督:中澤祥次郎)

【前回】『ビルド』第03・04話感想 - 千倍王鷹虎蝗合成獣
【次回】『ビルド』感想:第29話「開幕のベルが鳴る」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣

 久々の『ビルド』感想記事なので、過去記事も貼っておきます。

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■『剣』第17~19話はテコ入れ?

仮面ライダー剣
[2004年05月16日]第17話「邪悪なベルト」
[2004年05月23日]第18話「暗闇を操る魂」
[2004年05月30日]第19話「暗黒を征す者」
(脚本:井上敏樹、監督:石田秀範)

――僕、『剣』は最初はノレなかったんですよ。キャラクターになかなか感情移入できなくて。でも井上さんが書いた回で(上条)睦月っていう4人目のライダーがスーパーでバイトしてる場面があったんですね。(中略)それこそ小さな幸せを噛み締めてるような描写があって、そこが『剣』のドラマに入っていけるひとつの入口になったんですよ。(中略)
井上 覚えてないけど、そうだね、日常を描くのは基本だよね。(中略)あのときは俺、ほんとお助けマンで、5~6本だっけ?何本かしか書いてないからさ、たぶん自由に書いてやろうと思ったんだろうな。
 とにかく俺の印象だとね、『剣』はなんか番組がイキイキしてなかったよね。そんな印象があったからさ、ちょっとでも刺激剤になればいいのかなって思ったんじゃないかな。
井上敏樹『語ろう!555・剣・響鬼【永遠の平成仮面ライダーシリーズ】』より)

 『剣』の2クール目初っ端(第17~19話)は「テコ入れ」らしい。「らしい」と書いたのは、確たるソースが無いから。情報提供求む!これ↓にも書いたけど、平成『仮面ライダー』は「放送日の2~3ヶ月前には撮影が完了している」ため、

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最速で番組にテコ入れを反映させられるのは、「第16話」(1クール目の終了)より後になってしまうのだ。

■『OOO』第17・18話は「プチ」テコ入れ

仮面ライダーオーズ/OOO』
[2011年01月09日]第17話「剣道少女とおでんと分離ヤミー」
[2011年01月16日]第18話「破壊と理由とウナギムチ」
(脚本:小林靖子、監督:柴﨑貴行)

――続いて担当されたのが第17・18話で、いわゆる伊達の本格登場回でした。
柴崎 どういう意図で伊達さんを登場させたかというと、あの時点の『オーズ/OOO』って映司を中心に気持ちを内に溜めるキャラクターが多かったんです。あまり余計なことを言わないというか、自分で抱え込む人が多くて、そういうキャラクターで人間関係が成立しつつあったので、そこに何が足りないのかを考えたとき、お節介な人というか悪気がなく何でもツッコんでいっちゃう人じゃないかなと。あとは、映司ってヒーローなんだけど男っぽくはないんですよね。それが映司の良さに繋がってると思うんだけど、映司とは違うもっと男っぽい人というところで岩永(洋昭)くんをキャスティングし、伊達さんというキャラを作っていった感じはあります。
(柴崎貴行『仮面ライダーオーズ/OOO 公式読本 ~OOO INFINITY~』より)

 何気に、『OOO』の伊達さんは「プチ」テコ入れなのである。新キャラを「カンフル剤」として投入するのは、テコ入れの常套手段だね。響鬼』の桐矢京介とかね(あれは「劇薬」だけど)。この、柴崎貴行のインタビューは、「最速で番組にテコ入れを反映させられるのは“第16話”より後」の裏付けになっているでしょう?『OOO』は去年、総括記事を書いたので、よろしければどうぞ。

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■『ドライブ』第25話はテコ入れ

仮面ライダードライブ』
[2015年04月12日]第25話「新たなる闘いはなぜ始まったのか」
(脚本:三条陸、監督:諸田敏)

――そして進ノ介の正体が一般市民に明らかになる25話は、非常に大きな転換点だったと思います。
大森 きっかけは「刑事ドラマっぽいアイコンがほしい」という局からの要請です。「たとえば逮捕する画(え)が欲しい」というような。でも、ここまでの話の作りだと、人間を逮捕してもロイミュードは倒すしかなかったので、「逮捕」にはカタルシスがないだろうと思ってたんですけど、その逮捕劇から「融合進化態」の話を三条さんと長谷川さんが編み出してくれて。これはお二人に感謝ですね。
(大森敬仁『仮面ライダードライブ公式完全読本』より)

三条 (中略)ただ、最初にロイミュードを撲滅させると言っちゃってるから(笑)、怪人じゃないヤツを逮捕しなきゃいけない。それなら怪人と悪人がくっつくしかないよねと。設定的に『W』と被るから避けてたんですけど、やっぱりこれが一番わかりやすいということで、融合進化態というものを考えたんです。
三条陸『「仮面ライダー」超解析 平成ライダー新世紀!』より)

 『ドライブ』の第25話「新たなる闘いはなぜ始まったのか」はテコ入れなのである。

 それにしても、『ドライブ』放送当時は、

儲「シリーズ新展開は企画当初からの既定路線!断じてテコ入れではない!そう言う奴はアンチだ!バイアスがかかっているんだ!三条陸は王道だ~!」

と言う熱狂的なファンが多かったですね~。

 清々しいまでの「テコ入れ」でしたね~!

 人間は真実を知りたがるのではなく信じたい事を信じる生き物なのである。

【関連】『ドライブ』第25話の感想記事です。なかなか先見の明があるでしょ?(笑)

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【関連】『ドライブ』第45話の感想記事です。シリーズ新展開(テコ入れの真実)について書いてあります。

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 何故こういったことを書いたのかというと、『ビルド』のハードスマッシュを見た際、

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 脳裏に『ドライブ』の融合進化態がちらついたからです(笑)。

■まぁ『ビルド』第17・18話がテコ入れか否か?は置いといて、

 「テコ入れする」=「初期設定(企画)に問題が有る」ということなので、テコ入れされた作品は悪いは悪いんだけど、

 テコ入れすること自体は悪いことではない。

のですよ。…言ってること解かります?放送中に番組内に悪い面があるのを(スタッフが)自覚して、軌道修正を図った(良くしようとした)ということなのだから。

 で、流石に『ビルド』第17・18話(北都が東都に侵攻、3号ライダー登場)は既定路線だと(テコ入れではない)と思う…!2017年内(第16話まで)に「桐生戦兎=葛城巧」ということを明かす、といった所も含めて。

 さて、第18話の猿渡一海によるTV東都ジャックは、我々、視聴者への新『ビルド』ルール(フォーマット)の説明も兼ねている。

猿渡一海「(せき払い)レディースアンドジェントルメン。北都の仮面ライダー、グリスだ。いよいよ戦争が始まったな。だが、スカイウォールが邪魔して戦車や戦艦はおろか、戦闘機すら飛ばせない。だから…。俺たち(仮面ライダー)が最高の兵器ってことになる。俺たちの目的は、あくまで東都政府が保管しているパンドラボックスと、仮面ライダービルドが持っているボトルだ。そいつを回収できれば、すぐに引き揚げる。だが、拒否した場合は、力づくで奪い取る。今日から、原則として、民間人は傷つけない。おとなしく家にいれば、危害を加えることはないってことだ。けど、戦場に足を踏み入れたら命の保証はねえからな。」
( 中 略 )
北都首相「随分大胆なことをしてくれたわね。」
猿渡一海「あれはあんたに対する警告でもある。」
北都首相「どういう意味かしら?」
猿渡一海「勝手に兵隊やらスマッシュをよこしてこっちのペースをかき乱すなってことだ。」
北都首相「だったら、早く成果を出しなさい。あなたが守りたい人たちのためにも…。」
(『ビルド』第18話「黄金のソルジャー」より)

 これは、

(1)年明け以降はライダーバトル中心よ!
(2)金のかかる戦争シーンは描かないよ!
(3)猿渡一海/グリスは悪人ではないよ!

ということを短時間で伝えられる、なかなか上手い説明(設定)だと思う。…というか、

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 組体操ロボって、意味が有ったのね…!

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 戦車や戦艦、戦闘機が壁を通れないからああしたのか!

■残念なのは、「ライダーウォーズ開戦」と言いつつ、

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 やってることは「いつもの」ライダーバトルということよね。

 『アギト』の猿真似の次は『龍騎』ですか。多人数ライダーではない『龍騎』(笑)。いや、「ボトル(≒ベルト)をよこせ!」と言ってるから『555』かな?人間が怪人になってしまう悲哀が描かれない『555』(笑)。ハードスマッシュは、「(変身前~変身中の約数時間)記憶が失われる」「(ハザードレベルが低いと)死ぬ」というスマッシュのデメリットも無さそうだしな…!まぁ、兵器として使用されるわけだから、その方が良いのだろうけれど。

 『ビルド』第17・18話、悪くはない…。悪くはなかったけど、真新しいことも無かったので、来週からは『キバ』感想をやりま~す!(しかしません!)

■「要はね、その「志」があるかないかなんだよ。」

井上 (中略)俺、『剣』はちょっと否定的なんだけど、『響鬼』はいい作品だと思うよ。俺は嫌いだけど、作品としての「志」があった。
 要はね、その「志」があるかないかなんだよ。
 要するに、いいものを作ろうとする意欲とかさ、誰もやってない新しいことをやってやろうっていう挑戦心とかね。
 それはすごい大事なことでさ、それがないとダメだね。俺、『剣』はそれが感じられなかったんだよ。會川は頑張ってたと思うけどね。
井上敏樹『語ろう!555・剣・響鬼【永遠の平成仮面ライダーシリーズ】』より)

 俺がブログでこういうことを書くのは、「志の低い」作品を見てしまった時よ(笑)。

[了]

※はじめましての方はこちらをご一読ください。

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