千倍王鷹虎蝗合成獣

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『キバ』第11・12話感想

仮面ライダーキバ』の感想です。以下、ネタバレ注意。

[2008年04月06日]第11話「ローリングストーン・夢の扉」
[2008年04月13日]第12話「初ライブ・黄金のスピード」
(脚本:井上敏樹、監督:舞原賢三)

【前回】『キバ』第09・10話感想 - 千倍王鷹虎蝗合成獣
【次回】『キバ』第13・14話感想 - 千倍王鷹虎蝗合成獣

■過去篇でもイクサ爆現!

――話は変わりますが、次狼が最初のイクサの装着者になるというのは、最初からご存知だったんですか?
 いえ、スタッフの方から、「イクサに変身するみたいだよ」みたいに教えてもらったのが最初ですね。ただ、僕は(武田)航平が一生懸命イクサの変身ポーズを考えているのも見てたから。初回に変身するのが自分なら、航平がせっかく考えた変身ポーズが無駄にならないようなイクサにしないと、と。なんか、ええカッコするような言い方になっちゃうんですけど(笑)、過去編の主役はやっぱり彼だから。僕はイクサであっても、結局は狼でありたいと思ってるってことなんでしょうね。
松田賢二仮面ライダーキバキャラクターヴィジュアルガイド1(Prelude)』より)

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 過去篇でもイクサ爆現!なのだが、初めて変身するのは音也ではなく次狼。この辺、敏樹は捻くれてるよねwまぁ、主人公以外が仮面ライダーに変身!は『555』で散々やっているので、『キバ』になると真新しさは無いんだけど…!本当は、(現在篇より)先に過去篇でセーブモードのイクサを出して、その後に(現在篇で名護さんに)バーストモードに変身させたかった、とは早瀬マサトの談。見返して改めて思ったのは、岡元次郎凄ぇ!ということで、マジで次狼がイクサに変身している時は次狼に、音也がイクサに変身している時は音也に見えるんスよ!…いや、思い込みかもしれない(笑)イクサは女性(麻生親子)も変身する可能性があるということで、岡元次郎は大好きなビールを我慢して『キバ』に臨んだとのこと。泣けるでぇ!(←それは『電王!』)

■「TETRA‐FANG(テトラファング・四つの牙)」

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 さて、第11・12話はナチュラルボーンロックこと襟立健吾(通称、ジンジン)初登場回でもある。「平成仮面ライダー」シリーズを見始めた頃は、戦(闘)わない男性キャラ(非戦闘員の脇役)って要るのかな?と思っていたけれど、時に主人公の相談役になったり、時に主人公が戦(闘)う動機になったりして、意外と話の幅が広がるので、最近では「やはり要るよなぁ…!」と、考えを改めている次第です、ハイ(←ナンジャソリャ)。渡は「健吾さんは初めて出来た友達!」的なことを言っていたけれど、あれ?それは太牙では…?いや、よそう。井上敏樹脚本にそういった突っ込みは無粋だ…!(←これを贔屓目と言う)バンド「イケメンズ」のヴォーカルとして歌う渡(の歌唱シーン)は、バンド『TETRA‐FANG(テトラファング・四つの牙)』瀬戸康史がヴォーカル)のプロモーション(プラス、CDの販促)であると同時に、「イベントで作品を伝えていく」という、テレビ朝日のプロデューサー、梶淳の思惑もあったという。

 仮面ライダーキバ」という作品は、イベントで作品を伝えていくということを強く意識した作品でした。アニメでは、声優イベントや主題歌アーティストライブが大人向けに多く開催されています。当時、特撮番組では、親子向けのアクションショー、トークイベントはありましたが、大人向けのイベントはまだ少なかったのです。
 そこで、特撮ジャンルでも、どうしても大人向けのイベントを開催したかった私は、事業部に協力してもらって、初の音楽イベントが仕掛けられることになったのです。「キバ」は、ヴァンパイアをモチーフにしたライダーでした。そのイメージをさらに伝えていくために、番組の主役をボーカルに据えた「TETRA‐FANG(テトラファング・四つの牙)」というバンドを組みました。CDを発売し、プロモーションビデオを制作し、番組中でも歌唱シーンを入れ込むなどして準備を重ねていったのです。
(梶淳『アイデアにセンスはいらない』より)

 だから『電王』(キャラソン)の二匹目の泥鰌を狙ったわけではないんですよ皆さん!

 そういう側面もあったかもしれないけど!それにしても、TETRA‐FANGでは鳴瀬シュウヘイがキーボードとして参加していたのか…!初めて知った…。『キバ』は「バイオリン」(楽器)がキーアイテムだし、主人公が歌う、というのもそこまで不自然ではないと思う。まぁ、それによってプレイバック(=現場で音を流しながら、それに合わせて演技、撮影すること)が多くなり、現場は大変だったらしいし、(近い将来)ジンジンは怪我をしてしまうので、渡がイケメンズとして活動する期間はそんなに長くない(というか短い)んだけど…!…そういえば、響鬼』も音楽をフィーチャーした作品でしたね~(←他意は無い)。

 ひとつ、ほかの監督のみなさんに申し訳ないことがあるんですよ。実は最初に、井上(敏樹)さんが親子で共通の何かを作る、ということにしたいと言ったときに、バイオリンって言い出したのは僕なんです。その結果、みなさんがこの作品は、なんでこんなにプレイバック(=現場で音を流しながら、それに合わせて演技、撮影すること)が多いんだ!?って大変そうにしてるのを見て、責任感をひしひしと感じました(笑)。
田崎竜太仮面ライダーキバキャラクターヴィジュアルガイド3(Celebrate)』より)

■武部直美は(おそらく)東映特撮で初の女性チーフP

 なんだけど、それ故に「偉大!」という声はあんまし聞かない気がする。…というか聞いたことが無い!その理由は…俺の口からは、何も言うまい…!(←優しさ)さて、『キバ』でよくある批判の一つに、「武部直美は瀬戸康史を脱がし過ぎ!」というものがある。というのも、『キバ』は渡の入浴シーンが物凄く多いので、「んなもんをインサートするくらいなら、本来必要な描写をカットするな!カットを!」というわけである。オープニング映像でも半分くらい半裸だからな、渡…!だがしかし、だがしかしですよ皆さん!これは声を大にして言うけれど、

 オープニングで瀬戸くんが脱いだり、お風呂のシーンがあったりするのは、武部直美の趣味ではないし、氏(?)が「瀬戸くん脱がしてね」と言ったわけじゃあないんですよ!

――武部さんは、おそらく東映特撮で初の女性チーフプロデューサーですよね?それは何か意味がありますか。
 あんまり男女差はないですからね。だいたい、オープニングで瀬戸くんが脱いだり、お風呂のシーンがあったりするのは、私の趣味だと思われるのは困るんですけど(笑)。オープニングは、冬の衣装にしちゃうと、真夏も放送するので、「脱がしちゃえ!」っていうのは田崎監督の中には昔からあるんです。お風呂も、キバットが(渡と)、工房とは違った会話をする場所をどこにする?って考えたときに、テレ朝の梶(淳プロデューサー)さんが、「じゃあ、お風呂場にしましょう!」って。決して私が、「瀬戸くん脱がしてね」とか言ったわけじゃないんですよ(笑)!でも、現代のお城の中は大好きですね。みんな正装してて、あれは好みです。
(武部直美『仮面ライダーキバキャラクターヴィジュアルガイド1(Prelude)』より)

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田崎竜太「脱がしちゃえ!」

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梶淳「お風呂場にしましょう!」

 というわけで、大事なことだからもう一度言うけれど、

 オープニングで瀬戸くんが脱いだり、お風呂のシーンがあったりするのは、武部直美の趣味ではないし、氏(?)が「瀬戸くん脱がしてね」と言ったわけじゃあないんですよ!

 というか、「そう」言われてしまうのは、偏(ひとえ)に武部直美が<女性>だからであろう。「チーフPが女性だから主役の半裸や入浴シーンが多いんだ!(きっとそうに違いない!)」というのは物凄い<偏見>なので、皆さん気を付けましょう。私も気を付けます…。そうえば、風呂場のセット造りはけっこう大変だったらしい…!(大嶋修一さんいつもありがとうございます!)

――風呂場はどういったコンセプトで作られたんでしょうか。
 僕も長年この仕事をやっていますけど、タイル張りの風呂のセットなんて滅多に作らないですよ。普通の木の風呂はさんざんやりましたが、それは桶を置けばいいだけですから、苦労はありません。タイル張りのほうは1年の撮影の間に壊れたら大変ですから、ちゃんと水漏れしないようにしなくちゃいけない。しかも、セットなので排水が出来ないんですよ。本物の湯沸し器付きの小さい風呂桶が隣に置いてあって、毎回撮影のときにポンプで汲み出すんです。面白いでしょう(笑)。
(大嶋修一『仮面ライダーキバキャラクターヴィジュアルガイド2(Concerto)』より)

■オマケ:カットシーンについて

 よく「『キバ』はカットシーンが多いから、それも込み込みで見て評価して!」という人がいるけれど、テレビ番組とは「放送されたもの」が完成品なのであり、カットシーンを見ないと評価できない(全容を把握できない)という時点で、その作品は問題有りなのである。だがしかし、それにつけても『キバ』はカットシーンが多いので、『キバ』感想記事ではその回のカットシーンをピックアップしていこうと思う。

 …のだが、『キバ』第11・12話(「舞原賢三」監督回)は、カットシーンが

 特に無い

(無いわけではないが、ほとんど無い!)ので、今回のオマケでは「見所」を語っていこうと思う。

■オマケ:第11・12話の見所について

(その1)水オチ

↓第11話「ローリングストーン・夢の扉」より

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↓第12話「初ライブ・黄金のスピード」より

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 久々に「水オチ」を見た…!

 平成二期だと滅多に無いんじゃあない?パッと思い浮かぶのは、『鎧武』第36話「兄弟の決着!斬月VS斬月・真!」(斬月・真)と『ドライブ』第05話「鋼の強盗団はなにを狙うのか」(ドライブ)くらい?諸田敏監督も、新人俳優は水に落とすけど、仮面俳優は落とさないからなぁ…!あんまし水に落とし過ぎると、スーツが劣化するらしいし(例:『アギト』のギルス)。ライダーバトル」が少ないから、というのも理由の一つかな。何にせよ、戦闘の切り上げ方(途中で戦(闘)いを止める理由付け)は、平成一期より平成二期の方が上だと思う。何が言いたいかというと、妙に懐かしい気持ちになった、ということです。

 ライダーバトルは今や平成シリーズの名物だが、ライダーは雑魚怪人と違って玩具的にも事務所的にもそうそう一方を死なせる事は難しい。ライダー同士の戦いを適当な所で切り上げなければ戦わなければ生き残れなくなってしまうので何らかの技法が必要となり、そこで編み出されたのがこの池ポチャ(水オチ)である。
(「井上敏樹 - アンサイクロペディア」より)

(その2)麻生親子(ゆり&恵)

↓第11話「ローリングストーン・夢の扉」より

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↓第12話「初ライブ・黄金のスピード」より

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 第11話ではセーラー服姿の麻生ゆり(高橋優)が、第12話では髪型がツインテールの麻生恵(柳沢なな)が見られるぞ!

 個人的な話で大変恐縮ですが、私、「平成仮面ライダー」シリーズの女性キャラクターの中で一番好きなのが麻生親子なんですよ!(2017年現在)『キバ』は美人・美少女ばかりでイイゾ~!眼福眼福…!…そういえば、響鬼』も美人・美少女ばかりでしたね~(←他意は無い)。

(その3)バイク

↓第11話「ローリングストーン・夢の扉」より

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  第11・12話はイクサリオンの販促回でもある。ちなみに、イクサリオンは第21話が最後の出番です。本当にありがとうございました。

↓第12話「初ライブ・黄金のスピード」より

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 第12話はブロンブースターの販促回でもある。ちなみに、ブロンブースターは第12話が最初で最後の出番です。本当にありがとうございました。

[了]

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