千倍王鷹虎蝗合成獣

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『エグゼイド』第36話感想(解)

 『エグゼイド』第36話の感想記事で、私はこんなことを書いた。

▼▼▼ 引・用・開・始 ▼▼▼

九条貴利矢は、第12話(2016年12月25日放送)にて敵の仮面ライダー・ゲンムの手にかかりゲームオーバーとなり消滅。しかし、今回多くの反響も受け、第35話(2017年6月11日放送)より仮面ライダーレーザーターボとして再登場し、復活という形となった。
 
― 今回、反響を受けて復活ということですが、いかがですか?
 
小野塚:消滅したあとに、もしかしたらまた戻ってくるかもね、という話が出たんですけど、1回花束をいただいてクランクアップしていたので、どうなるか分からない状態で。でも、視聴者の方からたくさんのご意見をいただいたみたいで、それがきっかけになり復活が決まったのはすごく嬉しかったです。すごく珍しい形で再登場ということなので、光栄でもあります。
「仮面ライダーエグゼイド」反響受け異例の復活!劇団EXILEの“注目株”小野塚勇人を直撃「役者冥利につきる」<モデルプレスインタビュー> - モデルプレス

 これは、昨日(2017/06/24(土))に公開された、九条貴利矢役の小野塚勇人の『モデルプレス』のインタビューである。この記事は「すご~い!貴利矢は人気だったから復活したんだね!」という体(てい)で書かれているけど(当たり前だが)、小野塚勇人「珍しい形で再登場」と発言しているように、まぁ、穿った見方をすると「テコ入れ」だよね。もし、貴利矢復活が元々プランに無かった(予定されていなかった)のだとすると、「プロトガシャットに消滅した人間のデータが保管されてる」という設定は貴利矢を復活させるために作られたものなのではないか?『エグゼイド』第31・32・33・34話感想の最後に「大森敬仁、本当に形振り構っていられないんだな…!」と書いたのはそういう邪推があったためである。

▲▲▲ 引・用・終・了 ▲▲▲

 今回はこの邪推の「答え合わせ」である。

■採点結果:100点or50点

「当初、二枚目枠として用意していたゲンムがああいう狂気をはらんだキャラになったので、二枚目枠が空いてるぞと(笑)。で、レーザーならその役目を任せられるんじゃないかと思って。(中略)とはいえ、復活できる頃には他のライダーはレベル50とか99になっているわけです。レベル3のままでは太刀打ちできない。そこで、レベル0のコンセプト(バグスターウイルスを抑制する能力)を考えて。さらに、プロトガシャットを使って以前とは違う姿に変身させることにしました。同じく消滅した黎斗の復活も予定していたので(笑)、ゲーム病がらみで消えてしまった人々と同様にプロトガシャットの中にデータ化されて残っているという設定を後付けで加えたという感じです。」(大森)
(大森敬仁『フィギュア王No.236』より)

――インタビューで、岩永(徹也)さんが「ゲンムの復活が予定よりも早かった」とおっしゃっていました。
大森●そうでしたっけ?(笑)
高橋●当初は復活させる予定のなかった貴利矢も復活させることになったので、黎斗の復活が盛り上がったんだと思います。
――当初予定がなかった貴利矢が復活したのはなぜでしょう?
大森●我々の予想以上に貴利矢復活を望む声が多くて、社内外からも「復活させてほしい」と要望がありました。もう一つの要因としては、実は仮面ライダーパラドクスが登場するタイミングで、もう1人別のライダーを出す予定だったんです。ところが、そのライダーがパラドクスの別フォームという設定に変更されたので、代わりに貴利矢を復活させることになりました。
(大森敬仁・高橋悠也『宇宙船 vol.158』より)

 やっぱし後付けだったんじゃあねぇか!

 ただ、「ゲーム病がらみで消えてしまった人々と同様にプロトガシャットの中にデータ化されて残っているという設定」だが、高橋悠也曰く、最終話(第45話)の永夢の「記者会見」のシーンは企画当初から温めていたそうなので、

(1)ゲーム病がらみで消えてしまった人々と同様に
(2)(貴利矢が)プロトガシャットの中にデータ化されて残っている

(1)も後付けなら100点だけど、後付けが(2)のみなら50点ということになる。

 とりあえず、「貴利矢の復活は企画当初から予定されていたに違いない!」と言ってた奴等は0点な(笑)

■「当初予定がなかった貴利矢が復活したのはなぜでしょう?」

 それは数字(視聴率)を取るためである。

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 これは「平成ジェネレーションズ」(『ウィザード』~『エグゼイド』)の全話の視聴率の推移を折線グラフ化したものである。『エグゼイド』の「シリーズ急展開」(第25話)以降の数字を見ていただきたいのだが、

 『クロニクル』編の最高視聴率回は第35話。

即ち、ラストで「レーザーターボ」が姿を見せた第34話の次、「貴利矢が復活(裏切り)!?」の回が後半で一番視聴率が良かった(4.4%)のである。逆に言うと、貴利矢が再登場しなければ、数字はもっと悲惨な結果になっていたということなのだ。

 死んだ(退場した)キャラの人気に縋らなければ視聴率が取れない『エグゼイド』は、数字(大友の声)に屈した平成『仮面ライダー』と言えるだろう。

 こういうことを書くと「視聴率は年々下がるもの!『エグゼイド』だけが悪いわけじゃない!(=『鎧武』も『ゴースト』も悪い!)」と熱狂的なファンが反論してくるけど、

・6%以上取ったことがない。
・5%代だったのは初回のみ。
・4%未満(平均視聴率が)。
・3%代が10話連続で続く。
・2%代は史上初(且2回)。

のは『エグゼイド』だけである。公式が最終話の前日(8月26日)にこんな呟きをするくらいだからな…!

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■「視聴率なんて意味無い!作品の良し悪しと視聴率は関係無い!」のか?

 『エグゼイド』の視聴率については再三再四このブログに書き連ねてきた。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

 しかし、『エグゼイド』の熱狂的なファンは口を揃えて「こう」言うのだ。

「視聴率なんて意味無い!作品の良し悪しと視聴率は関係無い!」

と。…なんだけどさ、いい加減、目を瞑る(目を背ける)のやめない?意味無い(関係無い)わけないじゃない?だって、

 『クウガ』(2000)を振り返って白倉伸一郎が、

 『クウガ』は今でこそ、平成ライダーシリーズの1作目として高い評価が与えられていますが、放送当時は前作の『燃えろ!!ロボコン』から視聴率も下がっていて「やはりライダーも過去のものなのか」なんて思われていたんです。せっかくだからもう1作くらいはやってもいいけれど、次がダメなら二度と仮面ライダーは甦らないかもしれない、そんな考えで『仮面ライダーアギト』を作ることになるんです。
白倉伸一郎『語れ!平成仮面ライダー』より)

 『ダブル』(2009)を振り返って塚田英明が、

――ところで、『W』で特にご苦労された点というと……?
塚田 なんでしょうね?よく覚えているのは、最初に2ケタの視聴率から発進できたのはよかったんですが、その後、回を追うごとに下がっていったんですよ。「このまま(数字が)なくなっちゃうんじゃない?」とか、からかわれたこともありました。やっぱり、いくら内容や世界観にこだわっていても結果が出ないとマズいので、自主的に「テコ入れ案」を用意したりもしていたんです。でも、当時のテレビ朝日側のプロデューサーだった本井(健吾)さんが「まだ大丈夫ですよ」と言ってくださって。実際、その後ぐらいから安定し始めたんです。そのおかげで、路線をいじらずに最後まで行くことができました。
(塚田英明『「仮面ライダー」超解析 平成ライダー新世紀!』より)

 視聴率について言及しているのに意味無い(関係無い)なんていうことは有り得ない。

 え?『クウガ』は17年前、『ダブル』は8年前の作品だから、「今(2017)」は事情が異なるって?

――(中略)何よりもビルドのビジュアル自体がパッと見で王道の仮面ライダーなので、あくまで大人の仮面ライダー好きの目線で言えばですが、最初に『エグゼイド』のビジュアルを目にしたときのほうがよっぽど「大丈夫か?」という感覚だったりはしました(笑)。
大森 反省したんですよ、みんな。『エグゼイド』ってお子さんに対してはあのビジュアルでウケた、届いたと思います、確実に。ただ、同時に一部の大人は確実に離れたんじゃないかという感触もあるんです。あのビジュアルだけに(笑)。(中略)で、仮面ライダーじゃねえじゃん、こんなの!」と言われて僕も傷ついた。ショックを受けたので。(中略)
――でも、裏を返せば今回のビルドのビジュアルは問答無用にカッコいいという話なので。
大森 とにかく、仮面ライダーの見た目に関して言えば、『エグゼイド』のビジュアルで離れた人たちが帰ってきたらいいな、ということでやっています(笑)。
――思ったより傷ついてますね(笑)。『エグゼイド』のビジュアルに対する一部の大人たちの反応に。
大森 そうなんです。僕は傷つきました。「『仮面ライダーじゃない』って観ずに言うんじゃねーよ」って(笑)。
(大森敬仁『東映ヒーローMAX Vol.56』より)

  大森敬仁、『エグゼイド』の視聴率で目茶苦茶ダメージ受けてるからな!?

■大切なことなので2回ずつ言います。

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 死んだ(退場した)キャラの人気に縋らなければ視聴率が取れない『エグゼイド』は、数字(大友の声)に屈した平成『仮面ライダー』と言えるだろう。

 ま、俺がこんな記事を書いても、『エグゼイド』の熱狂的なファンは徹底的に目を瞑って(現実から目を背けて)「こう」言って終わりなんだろうけど!

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卒業しましょう。
 
仮面ライダー』とはなんといっても子供のために作られるものであり大人のために作られるものではありません。
ヒーローをカッコいいと思えなくなったということは子供ではなくなったということです。
 
作品を批判する時間をもっと他のことに活用しましょう。「それでも愛してる!愛してるからこそ今のライダーは認められない!」という人は過去の作品を大切にするか東映に直訴しましょう。
 
逆に今の仮面ライダーを素直にカッコいいと思える人は永遠の子供心の持ち主です!恥ずかしがることはありません!むしろ誇りに思ましょう!
 
あとお金がある人は玩具を買いましょう!
子供向け番組は売り上げが全てです!

■オマケ:『エグゼイド』の熱狂的なファンの例

 下記リンクは【『エグゼイド』最終話感想(+理由その4)】のコメント投稿者が「私のエグゼイド評はブログ記事にしてみましたのでよかったらご参照頂くとして」と言って貼りつけたものである。別に晒しているつもりは無い。向こうが勝手に貼ってきたのだ。

ameblo.jp

 この記事をもう一度最初から読み直してから読んでいただきたい。『エグゼイド』を真面目に考察するのが馬鹿馬鹿しく思えてくるはずだ。

[了]

※はじめましての方はこちらをご一読ください。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp