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『ビルド』感想:第02話「無実のランナウェイ」

仮面ライダービルド』の感想です。以下、ネタバレ注意。

第02話「無実のランナウェイ」(脚本:武藤将吾、監督:田崎竜太

【前回】『ビルド』感想:第01話「ベストマッチな奴ら」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣
【次回】『ビルド』第03・04話感想 - 千倍王鷹虎蝗合成獣

■一人デストロン怪人

ライダーシリーズでは最初にクモ、コウモリと来ることが多いのですが、『アギト』では豹を第一話登場怪人にしたいと思っていました。猫科の動物はシャープな印象がありますし、ヒーロー性に近い格好良さがありますからね。白倉Pからは「何でですか?」と聞かれたんですが、その時は「やれば判るから」と答えていました(笑)。お気づきの方も多いと思いますが『V3』の第一話登場怪人は“ハサミジャガー”であり、今回はそのシフトで始めようと考えたからです。
出渕裕仮面ライダーアギト・アートワークス』より)

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 豹(ヒョウ)とジャガーは別動物です…!

 それはさておき、というわけで、『アギト』のジャガーロード(第01・02話)は「ハサミジャガー、トータスロード(第03・04話)は「カメバズーカ」、スネークロード(第05・06話)は「マシンガンスネーク」が元ネタなのである。「カメの次はハエ(テレビバエ)ですか?」とファンに指摘されて、流石に以降は少しズラしたそうだけど(なので、第07・08話は「クロウロード」なのです)。ちなみに、オクトパスロード(第09・10話)は「イカファイア」が元ネタとのこと。タコとイカは別動物…(←んなもん出渕裕だってわかっとるわい!)

 仮面ライダービルドはさながら「一人デストロン怪人」よね。なので、怪人はどうなるんだろう?と思っていたら、スマッシュは普通に1モチーフだった…!『ビルド』のクリーチャーデザイン担当は出渕裕ではなく「篠原保」これが寺田克也だったらますます『W』になってしまうからな!(笑)(※寺田克也ドーパントと、『エグゼイド』のバグスターを手掛けている。…篠原保って『エグゼイド』にも参加してたの!?

■怪人(改造人間)も改造

――例年、番組後半になると既存のスーツの改造を前提としたデザインが出てくるわけですけど、ファンガイアは、比較的早い段階でそれが出てきますね。
篠原 それは、もともとファンガイアをやるにあたって、最初から、後半で改造使用する前提でデザインしようというのがあって、それで、僕から上半身と下半身をツーピース化するっていうのを提案させていただいたんです。脚のデザインとかって、実際、劇中の画面で見ている分には、わりとどうでもいい部分なんじゃないかと思ったんですね。それだったら、脚は使い回しを前提にして、極端な話、全員同じ下半身でもいいかな、くらいの。やっぱり、人が見てるところって上半身と顔くらいでしかないので。だったら、余計なことにお金をかけない方がいいだろうと。
(篠原保『仮面ライダーキバ 公式読本 KIVA LUNATIC ARCHIVES』より)

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 懺悔します!下半身にはあまり注目してないです…!

 『キバ』は「ライダーシリーズでは最初にクモ、コウモリと来ることが多い」出渕裕が指摘するように、第02話(最初)に登場するのは「スパイダーファンガイア」。コウモリ(バットファンガイア)が登場するのは最終話(最後)だけど。スパイダーファンガイアは「電王ソードフォーム」モチーフ、ということは以前書いたけど、もう一つモチーフがありまして。顔と首にご注目。これ、実は2羽の「オウム」なのです!ファンガイアの裏コンセプトは全体「鳥怪人」で、“スパイダー~”と呼称されるのは「クモに見えるから」であり、本当は「怪奇鸚鵡男」なのです。そもそも、当初は「クマ(グリズリー)」系の怪人にする予定だったそうで。途中でクモっぽくなったので「怪奇蜘蛛男」になったとのこと。『キバ』についてはまたいずれ。

※関連記事です。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

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 何故、ファンガイアの話をしたのかというと、『キバ』のクリーチャーデザイン担当も篠原保かつ、『ビルド』のスマッシュも「脚は使い回し」だから。第02話の「バーンスマッシュ」の下半身は、第01話の「ストロングスマッシュ」の流用で、ニードルスマッシュのそれも、セカンドパイロット版(第03・04話)で使い回されるはずである。

■倒した怪人がアイテムに変わるのは、

――前作『W』では敵と味方で使用するガイアメモリの形が違いましたが、本作では敵味方が同じメダルを奪いあっていましたね。これは敵と同じ技術で変身するという仮面ライダーの定番をより具体化させた設定に思えますが。
阿部 固有の特徴があるメダルを奪うことでライダーの能力が増える。その提案は僕らからさせていただきました。その週で倒した怪人がメダルに変わり、それを集めるとフォームが増える感じですね。ただ、それではネコ科コンボを完成させるためネコ科の怪人を3回連続で倒す必要があり、そうなると番組のバラエティ感を損なってしまうんです。なので「もともと存在しているメダルを奪い合う方が良いのでは?」という東映さんからのご提案を受け、後は先方にお任せすることにしたんです。
(阿部統『仮面ライダーオーズ/OOO特写写真集OOO』より)

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 『OOO』は当初、例えば「カマキリヤミー」が倒されたら「カマキリメダル」が手に入る、という案が出ていたが、それは没となった。『ビルド』は正に「それ」(その週で倒した怪人がボトルに変わり、それを集めるとフォームが増える感じ)なので、少し心配だったのだが、ニードルはハリネズミ、ストロングは「ゴリラ」、バーンは「ドラゴン」と、石動美空(いするぎみそら)によってスマッシュの成分が浄化されると「別物」(無生物から生物?)に変化するので、次に登場するボトルが予想できなくていい感じ。

 スマッシュは元人間で、ビルドが成分を採取すると元に戻るという設定も、「メモリブレイク(W)かよ!」とげんなりしてたんだけど、龍我の恋人、香澄のような例(体の弱い人間は死に至る)もあるので、『W』より重くした感じ(そりゃそうか)。『ビルド』のフォームチェンジは、最高な組み合わせが「ベストマッチ」で、それ以外は「トライアルフォーム」というらしい(ハリネズミタンクや、ラビットソウジキなど)。「全て…振り切るぜ!」(←それはアクセルトライアル!)…『W』のハーフチェンジというよりは、『OOO』のコンボ&亜種だな、これは。

■オマケ:デンキウナギについて

出渕:(中略)海棲生物好きだから良かったでしょ。だってデンキウナギ飼ったり、ウミガメを飼ってたぐらいだし。
草彅:デンキウナギロードとかいたら良かったんですけどね。黒くて艶々だけのような……。
出渕:武器はベタに電気ムチ(笑)っていう。
出渕裕・草彅琢仁『仮面ライダーアギト・アートワークス』より)

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 まさか草彅琢仁も、約十年後にデンキウナギ怪人の力を使って戦う仮面ライダーが出るとは、当時は思いもしなかったろうなぁ…!

 (メズールをデザインしたのは草彅琢仁でなく出渕裕だけど!)

[了]

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