千倍王鷹虎蝗合成獣

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『エグゼイド』感想:第44話「最期のsmile」(L)

仮面ライダーエグゼイド』の感想です。以下、ネタバレ注意。

第44話「最期のsmile」(脚本:高橋悠也、監督:中澤祥次郎)

※第44話の感想記事は2つ書きます。こちらは【サイドL】。理由は、『エグゼイド』が第45話で終わってしまうからだ、バカヤローッ!(←謎の逆ギレ)

【サイドR】『エグゼイド』感想:第44話「最期のsmile」(R) - 千倍王鷹虎蝗合成獣

■大森敬仁の勘違い

大森 (中略)それ(第25話)までは単発で起きる事件をしっかり描いて、その見心地を重視した分、個々のキャラクターの掘り下げができていなかったという反省がありました。主人公の(泊)進ノ介は進ノ介で、事件を解決するスーパーマンになってしまっていたし……まずは彼に "壁" を作ってやったり、マッハやチェイサーについても単なる仲良しこよしではなく、仮面ライダーであることへの想いが摩擦を起こすであろうというプランのもと、みんなで『ドライブ』を変えるつもりで25話を作ったんです。そしたら、幸運にもあそこで視聴率が7パーセントを超えた。これがすべてだったと思います。
(大森敬仁『「仮面ライダー」超解析 平成ライダー新世紀!』より)

 第25・26話の感想記事で、自分はこのように書いた。

 実は、大森敬仁は一つ「勘違い」していることがあるのだ。それについては、最終話の感想記事に書きますw(遅ッ!)ヒントは、大森敬仁のインタビューの青字の部分です。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

 今回は「それ」について言及します(え?第44話は「最終話」じゃあないって?次回(第45話)の感想記事にも書きますよ!そのための前振り、です)。

■Get Over The Barrier!

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 『ドライブ』後半が盛り上がったのは「壁を作った」からではない!泊進ノ介/ドライブが「壁を乗り越えた」からである。壁は、ただ存在するだけでは駄目で、ぶち壊さなければ意味が無いのだ。

 では「ぶち壊すべき壁」とは何なのか?そりゃあ「敵怪人」ですよ。というわけで、『ドライブ』後半で泊進ノ介がぶち壊した壁(敵怪人)を3人ほどピックアップしてみる。

(1)真影壮一/001:フリーズ

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 「国家防衛局長官参議院議員とかいう凄そうな肩書きを持つ真影壮一。その正体は始まりのナンバー(001)を持つフリーズ・ロイミュード。能力は氷の針による「記憶改竄」で、情報操作により政府や警察はロイミュードの存在に気付けなかったが、泊進ノ介の父、泊英介には効かなかった(息子も同様)。自身の能力を無効化する泊一族に対し、<屈辱>の感情を覚えた001は超進化を遂げ、一度は泊進ノ介を殉職に追い込むものの、ドライブドライバー(クリム・スタインベルト)とトライドロン(コア・ドライビア)のチカラで復活した泊進ノ介によって倒される(その話は、最強フォーム「タイプトライドロン」回でもある)。ちなみに、追田現八郎がロイミュード「ロリショージョ」と言い間違えるのはガチで伏線だったらしい…!

大森 三条さんと長谷川さんで、お互いのオイシイところを拾い合いながら展開させるというのがここ(注:第07・08話&第09~11話)から始まりました。
長谷川 ロリショージョとかね(笑)。
三条 でも、あれは長谷川さんが最初にやってるんですよ。現さんが「てれびくん」のDVDで「アルティメットルパン」を「アルファベットルパン」って呼んでいて。それで、現さんを "言い間違えキャラ" にするんだと思って拾っただけで(笑)。
長谷川 ロリショージョが強烈すぎて覚えてなかった(笑)。(中略)
三条 警察内部の記憶改竄する敵というのは長谷川さんが言ってたので、能力は決まってたんです。でも、具体的になんて名前のロイミュードなのかとか、イメージがなかなか決まらなくて。結局、グローバルフリーズだからフリーズだって話になって、凍らせることと記憶を凍結させることを広義に捉えることになりました。
(大森敬仁・長谷川圭一三条陸仮面ライダードライブ公式完全読本』より)

(2)仁良光秀/106&003:シーフ(融合進化態)

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 「警視庁 捜査一課・課長」である仁良光秀は、泊進ノ介が所属する特状課の面々を見下す典型的な嫌味キャラ。西城究からは「悪代官」、ブレンからは「愚劣で卑怯で最低」、メディックからは「小悪党」と言われる等、味方からも敵からも評価は散々。しかし、その正体は12年前に泊進ノ介の父、泊英介を銃殺した真犯人(犯行は、001が隠蔽)。それがバレると、ブレンと結託し、泊進ノ介を立てこもり犯に仕立て上げ、挙句の果てに射殺。…されたかに見えた泊進ノ介だが、シフトカー・ディメンションキャブ(←俺、コイツ好きなのよ!)の能力で間一髪!危機を逃れ、仁良光秀を逮捕することに成功。良くも悪くも、強烈なインパクトを視聴者に残したのだった。余談だが、仁良光秀を演じた飯田基祐氏は「自分の傘にスタッフをさっと入れて下さるようなジェントルマンでいらっしゃって、仁良とは正反対(笑)撮影中もキャスト・スタッフと気さくに談笑して下さる素敵な方」東映公式HPより)なのでネガキャンしないでくださいね!ブレン役の松島庄汰君も氏を尊敬していたとのこと。良い刺激になったみたいね。

松島 仁良という存在はデカかったと思います。仁良の「嫉妬」の感情が超進化の鍵になっているというのは、僕にとって大きかったですね。あの人から嫉妬の感情をもらったあたりから芝居を濃い目にしたんですよ。感情をもらったということを自分の中にも落とし込みました。役者としても飯田さんみたいな芝居が好きなので、ブレンの芝居は飯田さんを参考にして、あそこからリミッターをさらに外していったというか。とにかく中盤以降は仁良さんの芝居に影響された部分が大きかったです。
松島庄汰仮面ライダードライブ公式完全読本』より)

(3)蛮野天十郎/ゴルドドライブ

ハート 「俺はあれほど最低な人間を知らん。」
詩島剛 「お前が言うな…。悪党のロイミュードのくせに!」
ハート 「何度でも言おう。あいつは最低だ。お前が憎むそのロイミュード以下だ。あいつが俺にした数々の非道な拷問を、俺は決して忘れない。15年前、その時俺たちはすでに、限りなく人間に近い頭脳を持っていた。…にもかかわらずだ!俺の姿のモデルは、蛮野への出資を断った青年実業家のものだった。俺だけが15年前から人間態を持っていたのはそのため。蛮野のつまらん復讐心を満足させるためだったんだ。俺はこの顔のままで蛮野…いや、人間すべてを見返してやろうと心に誓った!クリムに去られ、焦った蛮野はロイミュードに、人間の悪の心を植え付けた。フッ…皮肉にもそれが、ロイミュードを人間以上の生命体へ進化させたのだ。」
詩島剛 「そんなの…ウソだ…!俺も道具の一つとして利用されてたってことかよ…。もしその話が本当なら…この世で一番醜いのは俺たちの父親じゃねぇかよ!!」
ハート 「迂闊な奴とは敢えて言わない。生みの親に失望するその気持ち、わからんでもない。」
(『ドライブ』第40話「2人の天才科学者はなぜ衝突したのか」より)

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 (全ての罪を擦り付けられた)諸悪の根源、それが蛮野天十郎だッ!(←説明が雑!)

 (え?バンノドライバーを「イッテイーヨ!」したのは詩島剛だって?泊進ノ介はハートとシグマサーキュラーを破壊したじゃあないの…!)

■永夢は壁を乗り越えてはいない

 大森敬仁は『ドライブ』後半で「受けた」(と思い込んだ)展開を、『エグゼイド』では前半からやっている。「主人公に壁を作る」、「他の仮面ライダーと仲良しこよしにしない(それぞれのの想いが摩擦を起こす)」の2つをだ。が、前半はそれによって<見心地>が悪くなったように思われる。永夢の壁は<設定>(黎斗によるバグスター関連)や(飛彩や大我の)<心の壁>ばかりで、それが「敵怪人を倒す」というカタルシスにはあまり繋がらなかったからだ。前者は強化フォーム(マキシマムマイティX&ハイパームテキ)で、後者は味方と、敵と共闘という形で後半は盛り返しつつあるけど、肝心要の敵怪人が、

【第32話】仮面ライダークロノス、パラド、グレングラファイト、ラヴリカ
【第33話】仮面ライダークロノス
【第34話】仮面ライダークロノス、ガットン
【第35話】仮面ライダークロノス、アランブラ
【第36話】仮面ライダークロノス
【第37話】パラド、グレングラファイト、カイデン
【第38話】仮面ライダークロノス
【第39話】仮面ライダークロノス、パラド
【第40話】仮面ライダークロノス
【第41話】仮面ライダークロノス、グレングラファイト
【第42話】仮面ライダークロノス、ゲムデウス
【第43話】ゲムデウスクロノス
【第44話】ゲムデウスクロノス
(※仲間割れ(VSブレイブ、VSレーザーターボ、など)は除外。)

 ほとんど檀正宗じゃあねぇか!

 まさか第45話(最終話)の敵(ラスボス)も仮面ライダークロノス」とは思わなんだ…!その倒し方も、

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【第41話】新黎斗「セーブ機能を搭載したハイパームテキガシャットを開発したぞ!」

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【第42話】新黎斗「ゲムデウスの抗体入りドクターマイティXXGCを開発したぞ!」

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【第43話】黎斗神「ゲームエリアにアクセスするためのチートコードを開発したぞ!」

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 ほとんど新黎斗(黎斗神)の「神業」じゃあねぇか!

 主人公が、前半は(あまり)壁をぶち壊していない、後半は(あまり自力で)壁をぶち壊していない、これが、『ドライブ』と『エグゼイド』の決定的な差なのだ。

■このブログで『ドライブ』AGEだとッ!?

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 「ば…ばかなッ!………こ…このSEBAが………」

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 「このOOOがァァァァァァ~~~~~~~~~~~~ッ」

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[了]

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