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『エグゼイド』感想:第36話「完全無敵のGAMER!」

仮面ライダーエグゼイド』の感想です。以下、ネタバレ注意。

第36話「完全無敵のGAMER!」(脚本:高橋悠也、監督:山口恭平)

【前回】『エグゼイド』感想:第35話「Partnerを救出せよ!」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣
【次回】『エグゼイド』感想:第37話「White knightの覚悟!」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣

■そういえば大我が、

 1クール目で言ってた「全てのガシャットを手に入れると、全てのバグスターを根絶するチカラが手に入る」というハナシは何だったんだろう?文字通り、黎斗が吐いた嘘で、そんなモノは無かった、ということなのだろうか?これは、本稿の後の記述に関(係)わることなので、先に書いておくことにする。

■最強フォーム談義で、

 「歴代最強…ではないよなぁ…!」と言われてしまう最強フォームの一つが『ドライブ』のタイプトライドロンである。でもですよ皆さん!泊進ノ介がトライドロン&ベルトさんと合体するんですよ!?21÷3=7種類の必殺技(タイヤカキマゼール)も撃てるんですよ!?まさに史上最高、無敵のフォームですよ!三条陸は王道なんですよ!おそらく、車に乗る仮面ライダーということで、企画当初から、最強フォームは主人公とマシンが合体、というのは決まってたんだろうな~!

 ドライブのキャラクター開発も終盤に突入。最終パワーアップを残す段階となった。(中略)車乗りの仮面ライダーであるドライブの強化モチーフとしてすでにF1マシンを使った企画チームは、予想通りの苦しいレース展開を強いられたという。
「未来カーとかソーラーカー、ロケットカーとか色々な案が出てくるんですけど、決め手に欠けるわけです。バスモチーフの大型のシフトカー案もありました。警察なのでパトカーの進化系はどうだろうとか。ただ、パトカーモチーフはジャスティスハンターがいるのでその上位版というのはどうなんだろうと。シフトカーを全乗せするといった方向性も模索しましたが、コレと言った案が出なくて」(大森)
「ここまでドライブを応援してきてくれた子供達が思う、F1を超えるこの世で一番速い車ってやっぱりトライドロンのはずなんですよ。となると、最強の形態ってドライブとトライドロンが人馬一体になることでしょうと」(田嶋)
(大森敬仁・田嶋秀樹『フィギュア王No.212』より)

 難産だったんかいィィィ~!?

 そこは普通に、というか、自然な流れで決まるもんなんじゃあないの!?「主人公とマシンが合体」というのは!『電王』だって野上良太郎デンライナーが合体するんですよ(微妙に違うけど)!でも、あっちもあっちで「ライナーフォームよりクライマックスフォームの方が強そう」と言われがちだった…!あと、タイヤカキマゼールも4種類(アメリカンドリーム、ウェザーリポート、タフガイ、グランプリ)はついぞ出なかったね…!『平成ジェネレーションズ』では期待してたのによ~!バーニングソーラー&ロードウィンター&カラフルコマーシャルの組み合わせは、オゾン層を破壊して太陽光の屈折率を変えて天然のサブリミナル効果を引き起こしてロイミュードをカタツムリにするもんだと…!(←それはヘビーウェザー!)誰だ誰だ、誰のせいなんだ!?

――(中略)タイプトライドロンになると、3つのシフトカーをミックスできるという、さらにややこしいことに。
石垣 あれは相当悩みましたよ。三つを合体させたらどんな技になるのか?この辺になると監督も「任せた」の一言で、プロデューサーも「わかりません」と(苦笑)。なので、特殊効果のスタッフに相談しながら、できるだけ合成に頼らない形での表現を心がけました。
(石垣広文『仮面ライダードライブ公式完全読本』より)

 うん、予想はしてました(笑)

 ちなみに、石垣広文は『ドライブ』を最後にアクション監督を引退しました。本当にありがとうございました。

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 はい、というわけで、隙あらば『ドライブ』を批判することで有名な本ブログでございますが、『エグゼイド』もついに最強フォームお披露目回ですよ!金のカセットとか正に『ロックマン(4)』(スタッフが意識してるかどうかは知らないが…!)。『マリオ』で無敵と言ったら<スター>なのでコレは本当に順当な着地よね。『MMX』&『HMG』ガシャットでの変身は、完全に「カチドキ&極」ロックシードをパク…参考にしているね(セコいぞバンダイ!)エグゼイドが変身すると(無敵時間が)無制限という仕様は如何なものかと思うが…!(ムテキ一辺倒になっちゃわない?)ただ、コンセプトは良いんだけど、入手方法が今一というか、私は3クール目で問題に思っていることがあって、それは何かというと、

■全部「檀親子」のせいだ!

 ということである。とりあえず、一言物申したいのは、大森敬仁&高橋悠也よ、檀黎斗&檀正宗を都合良く使いすぎだ!新情報&新設定が飛び出すのは、ほとんど檀親子からじゃあねぇか!まぁ、黒幕が彼らの会社、幻夢コーポレーションなんで、当然っちゃあ当然なんだけど…!『鎧武』の戦極凌馬だってこんなに酷くはなかったぞ…?(彼自身に想定外のことは多々あった)この、都合良く用いる、というのがどういうことかと言うと、

敬仁「黎斗や貴利矢を復活させたいし小姫復活をチラつかせて飛彩を裏切らせたい…!」
悠也「せや!プロトガシャットに消滅した人間のデータが保管されてる設定にしたろ!」

敬仁「小手伸也をオールアップさせたいけどラヴリカは倒されても復活してしまう…!」
悠也「せや!クロノスのポーズ時に倒されたバグスターは復活できない設定にしたろ!」

敬仁「貴利矢を裏切らせたいけど『爆走バイク』レベル2はバイク型で戦わせ難い…!」
悠也「せや!レーザーターボという別物に変身させたろ!更にそいつは人型にしたろ!」

というのが煤けて見える、ということである。何故、黎斗&貴利矢の復活やラヴリカの絶版が微妙なのかというと、前半は

(1)医療の世界では(人間は)死んだら生き返れない
(2)ゲームの世界では(怪人は)死んでも生き返れる

という対比があったのに対し、人間が復活したり怪人が完全消滅したりすると下記コンセプトが崩壊しかねない(矛盾してしまう)からである。

 ここまで医療ドラマをベースにして、ゲームのバトルを繰り広げてきた「仮面ライダーエグゼイド」。『医療』と『ゲーム』というモチーフを組み合わせた理由は、それぞれの世界で「命」の扱われ方が真逆だからです。医療の世界ではひとつの命を守るためにドクターたちが日々悪戦苦闘を繰り広げますが、逆にゲームの世界にはライフがたくさん存在し、クリアできるまでゲームをコンテニューすることができます。
(大森敬仁『エグゼイド』(第31話「禁断のContinue!?」HIGHLIGHT!より)

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 まぁ、敢えて「逆」をやることで対比を浮き彫りにしているとも取れるし、ゲーム病で消滅した人間が復活するか否か?はテレビ本編の最終話(乃至は、夏映画の『トゥルーエンディング』)を見ないとわからないので、コンセプト云々はまだ語れないのだけど。それにしても、新黎斗復活が既定路線だったのか?(企画当初から決まっていたのか?)はわからないけれど、檀正宗釈放はともかく、黎斗は復活させない方がよかったんじゃあないの…?何故ならば、新黎斗がいなければ、

(1)永夢とM(=パラド)との因縁の対決
(2)最強フォーム変身(『HMG』生成)

は、永夢が<自力>で克服する展開になった(そこに人間ドラマが生まれた)はずだからだ。例えば、永夢は全てのゲーム(『MAX』~『DKHZ』)をクリアしてきたわけで(全てのガシャットロフィーを集めたのはニコちゃんだけど…!)、その<証>として『ハイパームテキガシャット』を手に入れるとかね。冒頭で、大我が「全てのガシャットを手に入れると、全てのバグスターを根絶するチカラが手に入る」と言っていたのは何だったんだろう?と書いたのはそのためである。実は、新黎斗は(スタッフ的に)“NEED”ではあったのかもしれないが、“MUST”ではないのだ(3クール目のシナリオを思い返していただきたいが、新黎斗がいなくても、檀正宗一人でもストーリーは回せるのだ、一応)。

■「反響受け異例の復活!」と言えば聞こえは良いが、

九条貴利矢は、第12話(2016年12月25日放送)にて敵の仮面ライダー・ゲンムの手にかかりゲームオーバーとなり消滅。しかし、今回多くの反響も受け、第35話(2017年6月11日放送)より仮面ライダーレーザーターボとして再登場し、復活という形となった。
 
― 今回、反響を受けて復活ということですが、いかがですか?
 
小野塚:消滅したあとに、もしかしたらまた戻ってくるかもね、という話が出たんですけど、1回花束をいただいてクランクアップしていたので、どうなるか分からない状態で。でも、視聴者の方からたくさんのご意見をいただいたみたいで、それがきっかけになり復活が決まったのはすごく嬉しかったです。すごく珍しい形で再登場ということなので、光栄でもあります。
「仮面ライダーエグゼイド」反響受け異例の復活!劇団EXILEの“注目株”小野塚勇人を直撃「役者冥利につきる」<モデルプレスインタビュー> - モデルプレス

 これは、昨日(2017/06/24(土))に公開された、九条貴利矢役の小野塚勇人の『モデルプレス』のインタビューである。この記事は「すご~い!貴利矢は人気だったから復活したんだね!」という体(てい)で書かれているけど(当たり前だが)、小野塚勇人「珍しい形で再登場」と発言しているように、まぁ、穿った見方をすると「テコ入れ」だよね。もし、貴利矢復活が元々プランに無かった(予定されていなかった)のだとすると、「プロトガシャットに消滅した人間のデータが保管されてる」という設定は貴利矢を復活させるために作られたものなのではないか?『エグゼイド』第31・32・33・34話感想の最後に「大森敬仁、本当に形振り構っていられないんだな…!」と書いたのはそういう邪推があったためである。

※関連記事です。

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 さて、そろそろ『エグゼイド』三四半評を書かんとな…!来週にはUPしたいなぁ…!

■追記(2017/07/02)

> 1クール目で言ってた「全てのガシャットを手に入れると、全てのバグスターを根絶するチカラが手に入る」
 仮面ライダークロニクルにおいてバグスターを倒した証として、ガシャットロフィーが手に入りますが、黎斗の原案だとガシャットそのものが手に入り、10種集めて抗体は完成して、ラヴリカはバグヴァイザー要員だとすると、原種であるパラドクスはマスターキーのポジションと仮定すると、クロノスの伏線ではないかと思います。

 このコメント投稿者曰く、「バグスターを根絶するチカラ」=「仮面ライダークロノス」とのことですが、大我は『クロニクル』発売時にその存在を知らなかったし(第25話)、クロノスのことも知らなかったようなので(第32話)、「大我が追い求めていたもの=クロノス」ではない、と私は考えています。

PP「あー…新黎斗。『仮面ライダークロニクル』のラスボスってどんなやつなの?」
黎斗「究極のバグスター、ゲムデウス。ゲムデウスは、あらゆるゲームの力を凌駕する全知全能の神だ。全てのクリアの証しをそろえし時、ゲムデウスはこの世界に降臨する。しかし誰もゲムデウスを攻略できない。プレーヤーは不可能に挑み、無残に散っていく。そうやって夢と冒険の物語は、永久に続くのさ!」
ニコ「やっぱこいつ危ないって!」
飛彩「ライダークロニクルはクリアできないということか!」
黎斗「もちろん、理論上はクリア可能だ。伝説の戦士、仮面ライダークロノスの力を、手に入れればね。」
大我仮面ライダークロノス?
黎斗「ただし、クロノスの力を扱えるのは、あらゆる種類のバグスターウイルスの感染をものともしない、完全な抗体を身につけた者のみ。もはや奇跡に等しい。」
PP「はぁ…もう、そんな難しいゲーム作らないでよ!」
永夢「望むところですよ。クリアしてみせましょう。みんなで力を合わせて。」
(第32話「下されたJudgment!」より)

■追記(2017/11/23)

 『エグゼイド』感想:第36話「完全無敵のGAMER!」の「解答篇」を作成しました。

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[了]

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