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千倍王鷹虎蝗合成獣

平成仮面ライダーの感想・考察サイト。衒学的で悪し様で居丈高な語り口のブログにようこそ。

総括!『仮面ライダーゴースト』

総括シリーズ 17_ゴースト

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 『仮面ライダーゴースト』(以下、『ゴースト』)の総括です。

 とは言え、『鎧武』や『ドライブ』の時と違い、『ゴースト』については「第一印象」「序盤評」「中間評」「三四半評」「終盤評」「夏映画感想」「最終章感想」で語り尽くしたので、ここでは好き勝手に色々と書き連ねようと思う。過去の感想・考察記事もここに貼るので、よろしければそちらもどうぞ。

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愛の戦士レインボーマン

 SOUL CATCHER(S)(以下、『ソルキチ』)という漫画が好きでして。『ソルキチ』は2013年に週刊少年ジャンプに連載され、途中で打ち切…掲載誌を「少年ジャンプNEXT!!」や「少年ジャンプ+」へ移し(転々とし)、2016年に完結(全11巻)した、スポーツより熱くファンタジーより劇的な「超視覚型(ハイパーヴィジュアル)吹奏楽グラフィティ」(←公式キャッチコピー)である。作者は神海英雄(しんかいひでお)先生。伝説の(打ち切り)サッカー漫画、『LIGHT WING』(通称、『右翼』)を描いた男としても有名。

 『ソルキチ』の主人公、神峰翔太(かみねしょうた)<心が見える>(人の心象を可視化する)<目>を持つ群馬県立鳴苑(めいえん)高校の一年生で、もう一人の主人公(同級生)、サックスの演奏で観客の<心を掴む>(劇中では「遺伝子に突き刺さる」と評される)刻阪響(ときさかひびき)の勧めにより「感動!歓喜!癒し!決意!勇気!再起!生きる力を!観客の心に届けるために音楽をまとめ上げ完成させる者!!(原文ママ)」<指揮者>を目指すことになる。

 この漫画の臍は<音は心>という概念で、「演奏者の心が音に表(現)れる」=「神峰翔太は音を見ることで演奏者の心がわかる」という構造である。『ソルキチ』では色々な音がイメージ化され、例えばパーカッションは<雷>で、トランペットは<恐竜>で、サックスは<炎>で、クラリネット<高空と階段>で、ファゴットバスクラリネット<低地と機雷>で、フルートは<花の戦女神>で、オーボエ<森と鳥>で、コントラバス<刀>で、ユーフォニウム<守護りの篭手>で、ホルンは<茨と蝶の妖精>で、チューバは<チェーンソー>で、トロンボーン<機械仕掛の神>として描かれる。何を言ってるか解からないかもしれないが、本当にそう描かれてるのだから仕方がない。気になる方は是非単行本を買ってね!(←布教)

 主人公のライバルは自分と同じ学生指揮者、伊調鋭一(いちょうえいいち)。名前の由来は嬰イ短調(なんと、#######とシャープが7つ!)。世界的指揮者、伊調剛健(いちょうごうけん)の孫であり、絶対音感の持ち主(神峰曰く、その心は「音楽そのもの」)。『ソルキチ』の世界では共感覚(シナスタジア)>という知覚現象を持つ吹奏楽者が何人か登場する(例えば、音を聞くと「味がする」「匂がする」「風を感じる」など。神峰の「心が見える」目もそれの一種と説明されている。)のだが、伊調は<色聴>という能力(こう書くとバトル漫画みたいだな…!)があり、音を聞くと「色が見える」という。伊調は美しい音楽は<7色>に見えると言い、神峰は彼の指揮(心)に<虹>を見る。伊調と神峰はお互いに理想の演奏を目指し、ラスト、吹奏楽コンクールで両者(両校)は激突する。かつては6色までしか出せなかった伊調も、決勝では赤橙黄緑青藍紫、<7色>の音色を出すことに成功。これに対し、神峰が見せた<虹>の色は――

「…なにコレ!?」「スゲェ…」「キレー…」「虹見てるみたい」
伊調「なんだ…この "色" は… これは…本当に虹なのか!? 無限の色があるようにも 濃淡が違うだけのたった1色にも見える…」
「7色の音って感じする!」「虹だなまさに」「え?7色?」「?」
「虹は6色だろ」「は?」
「7色でしょフツー」「うーん…子供の頃虹が出る度数えてたんだけど…」
「何回数えても6色なんだよ……オレ変?」「ううんあたしも実際は6色だと思う」「な!」
「ばーちゃんが昔の日本では4色とか5色だったって言ってた だから5色に1票!」「沖縄では虹は2色だって伝わってるよ」「そうなの!?」
伊調(…どういうことだ? みんなが "虹" を見ているのに 見えている色の数が人それぞれ違う?)
「なんか…バラバラだな」「うん…でも」「…ああ」「そうだね」
「きっちり7色じゃなくても」
「3色」「8色」「5色」「10色」「6色」「2色」「9色」「4色」「1色」「8色」「14色」
「でもいいな 心地よければ」
(神海英雄『SOUL CATCHER(S)』11巻「op.88 共感」より)

 伊調鋭一の指揮、竹風高校の演奏は非の打ち所がない。「虹は7色」というのはアイザック・ニュートンドレミファソラシの音階に対応させる為に決めたこと。その発想はシンプルで完璧かつ合理的。…そして美しい、それが伊調の音楽。誰が見ても7色、誰が見ても美しいとわかる。…だが、その美しさを「誰もが好むかどうか?」は別の話なのだ。

伊調「音楽の…感じ方は…人それぞれ 神峰翔太が出す…この…虹は…!! 鳴苑の演奏の好きな所が人それぞれ違うということの表れ…聴く側に好みの選択を委ねている… ……どこまで人の気持ちを汲むんだ 君は…!!!( 中 略 )感動だ…震えが止まらない…!!! こんな音の出し方が…あったなんて…!!!」
(神海英雄『SOUL CATCHER(S)』11巻「op.88 共感」より)

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 天空寺タケル/ゴーストムゲン魂の必殺技は「7つの感情」を力に変える。

【忿怒・切裂】イカリスラッシュ
【偕楽・的中】タノシーストライク
歓喜・横薙】ヨロコビストリーム
【信念・命中】シンネンインパク
【悲哀・両断】カナシミブレイク
【勇気・射的】イサマシュート
【愛の・鉄鎚】ラブボンバー

 深海マコト/シンスペクターの必殺技は「7つの大罪」モチーフのようね。

【憤怒・噴火】ラースフレイム
【怠惰・無礼】スロウスブレイブ
【貪食・暴食】グラトニーバイ
【色欲・弾痕】ラストバレット
【嫉妬・平手】エンヴィースラップ
【強欲・斬捨】グリードスラッシュ
【誇の・鉄拳】プライドフィスト

――プリズムライダーに変身させる眼魂(注:ムゲン眼魂)なので、7色に光るギミックを内蔵することで開発作業は進行していたという。
「ガンガンセイバーって(ゴーストガジェットを組み合わせれば)全部で7種類の武器に変形できることを思い出して。プリズムといえば7色。なら、7色のプリズムに掛けて7種類の必殺技を入れましょう、というような話にまとまって」(関戸)
「タケルという人間の成長を描くのであれば "感情" というモチーフはどうだろう?という話になって。7種類の武器にそれぞれ一つずつ感情にまつわる必殺技が宿っていると」(鶴巻)
「ただ、感情だと喜怒哀楽の4パターンしかない(笑)。物語としては、母親を知らないで育ったタケルが自分は母親に愛されていたんだっていうことを知る、アデルを呪縛から解き放っていく、というような展開を考えていたので、なんとか、愛、勇気、信念の3つならいけるのではなかろうかと。こんな感じでまとめていきました」(高橋)
(関戸大彦・鶴巻拓也・高橋一浩『フィギュア王No.224』より)

 <虹>とは<多様性><共存>の象徴、そして物理学的(厳密)には色の数は<無限>なんだそうで。だからまぁ、いい話だったんじゃあないの『ゴースト』は?いい話だったと思ってるよ俺は!

 そういえば、ダブルの半身(ボディ&ソウル)7種類(7色)だったね。

【H:炎熱】ヒート
【M:鉄人】メタル
【L:月影】ルナ
【C:疾風】サイクロン
【T:引鉄】トリガー
【J:切札】ジョーカー
【F:竜牙】ファング

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 余談だが、左翔太郎&フィリップが、疾風切札双無(サイクロンジョーカーエクストリーム)に変身している時、C&Jメモリは変身ガイア鳥(エクストリームメモリ)に吸収されているという設定なので、超多色発光剣(プリズムビッカー)に装填するのは「H&M&L&T」の4つが正しく(だから差し込み口も4つ)、『W』第32話「風が呼ぶB/今、輝きの中で」で「サイクロン&ヒート&ルナ&ジョーカー」メモリを入れてるのは誤り(スタッフの間違い)だったりする。ちなみに、この回を撮ったのは『ゴースト』のパイロット監督こと諸田敏である。諸田さん…!

[了]

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