読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

千倍王鷹虎蝗合成獣

平成仮面ライダーの感想・考察サイト。衒学的で悪し様で居丈高な語り口のブログにようこそ。

『ゴースト』感想:第27話「決死!覚悟の潜入!」

仮面ライダーゴースト』の感想です。以下、ネタバレ注意。

第27話「決死!覚悟の潜入!」(脚本:福田卓郎、監督:山口恭平)
東映仮面ライダーゴースト 第27話 決死!覚悟の潜入! | 東映[テレビ]
テレビ朝日ストーリー|仮面ライダーゴースト|テレビ朝日

【前回】『ゴースト』感想:第26話「葛藤!決断の条件!」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣
【次回】『ゴースト』感想:第28話「爆現!深淵の力!」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣

※中間評への賛同・反対意見もお待ちしております。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

■「二話前後編ゲストお悩み相談は飽きたよ」

 …という視聴者の声が制作陣に聞こえたのかどうかは定かではないが、『ゴースト』では塚田英明フォーマットからの脱却を図ろうとしているように見える(しかも、『鎧武』ほど無理のないレベルで)それで次に聞こえてくるのは、一話完結は幾ら何でも詰め込み過ぎだ!という批判。そして、福田卓郎(メイン)脚本回より、毛利亘宏&長谷川圭一(サブ)脚本回の方が面白い、という感想だ。というわけで、各脚本家のエピソードを分析してみた。

福田卓郎の一話完結脚本(10/28)

・第01話「開眼!俺!」
・第02話「電撃!発明王!」
・第03話「必中!正義の弓矢!」
・第04話「驚愕!空の城!」
・第05話「衝撃!謎の仮面ライダー!」
・第11話「荘厳!神秘の目!」
・第12話「壮絶!男の覚悟!」
・第15話「苦悩!頑固な脱出王!」
・第16話「完璧!白い仮面ライダー!」
・第23話「入魂!デッカい眼魂!」

◆毛利亘宏の一話完結脚本(4/28)

・第06話「運命!再起のメロディ!」
・第09話「堂堂!忠義の男!」
・第10話「集結!15の眼魂!」
・第24話「出現!謎の戦士!」

◆長谷川圭一の一話完結脚本(0/28)

・なし

福田卓郎の二話完結脚本(6/28)

・第07話「早撃!伝説のガンマン!」
・第08話「発動!もう一つのモノリス!」
・第19話「爆発!絵を描く心!」
・第20話「炸裂!炎の友情!」
・第27話「決死!覚悟の潜入!」
・第28話「爆現!深淵の力!」

◆毛利亘宏の二話完結脚本(2/28)

・第13話「豪快!自由な男!」
・第14話「絶景!地球の夜明け!」

◆長谷川圭一の二話完結脚本(6/28)

・第17話「絢爛!幻の女王!」
・第18話「逆転!神秘な科学!」
・第21話「驚異!眼魔の世界!」
・第22話「謀略!アデルの罠!」
・第25話「異変!赤い空!」
・第26話「葛藤!決断の条件!」

 こうして見ると、福田卓郎は一話完結エピソードが多く、逆に長谷川圭一担当回は全て二話完結話だということが分かる。「だからどうした」って感じだけど…!最近、毛利亘宏の登板回数が少な目なのは、『伝説!ライダーの魂!』や『アラン英雄伝』を執筆してたからかな。『宇宙船』vol.152のインタビューによると、近々毛利亘宏回らしいけど(第29・30話かな?)

f:id:sebaOOO:20160417234857j:plain

 何が言いたいかというと、今週のタケル殿、喜怒哀楽(感情)の振れ幅大き過ぎじゃね?ということ。「様々な想いを背負い感情の揺れ幅が大きい難しいエピソードを西銘くんが熱演!!」とは高橋一浩の談だけど。第12話「壮絶!男の覚悟!」や第23話「入魂!デッカい眼魂!」もそうだけど、重要エピソードは二話かけても良いんじゃない?な~んて思ったりもする。…第27話、場面場面の切り替わりが激しかったね。ザッピングじゃあないんだからさ。そしてマコトにも新アイテムが。

マ コ ト「イーディス長官…。」
イーディス「お前には落胆したよ。私の目的を成し遂げるまで、協力する約束ではなかったのか?」
マ コ ト「それは謝る。どうしても、俺は妹を助けたかったんだ。」
イーディス「お前がやらなければ、侵入者にやらせるしかないな。もう一人のドライバーを持っている男…。」
マ コ ト「タケルが来ているのか?」
イーディス「その男に、これを渡す。これは、恐ろしい力を持った眼魂だ。うまく使いこなせなければ…。フフフフ…ハハハハ…!奴に耐えられるかどうか。」
マ コ ト「俺がやる。だから、タケルには手を出すな。」
イーディス「力の根源、魂の深淵をのぞく覚悟が、お前にはあるか?」

f:id:sebaOOO:20160417234912j:plain

 深淵を覗く時、深淵もまた此方を覗いているのだ。(byニーチェ

■追記(2016/05/06)

タケル「お父さんの居場所はわかってるのか?」
アラン「わかっているのは生きているということだけだ。」
タケル「どんな人なの?」
アラン「父上はこの世界を作り上げた完璧な方だ。」
タケル「お姉さんなんだよね?お父さんが生きてるって知らせてくれたのは。」
アラン「そうだ。スペクターとカノンを育てたのも姉上だ。」
タケル「お兄さんは、何でアランにこんなひどいことをしたんだろう?」
アラン「兄上が何を考えているのか、私には理解できない。」

アドニス「アデルは、私の思い描いた理想を、実現しようとしているだけ。純粋なのだ。しかし、私に迷いが生じた。アデルはそれを許せなかったのであろう。全ては、私のせいだ。」
アリア 「父上。」
アドニス「だからアリア。アランと、アデルをよろしく頼んだぞ。」
アリア 「あなたの心に従います。」

アラン 「父上、教えてください。この世界は人が死なず、争いもなく完璧に調和が取れた世界のはず。しかし先ほど、民が消えるのをこの目で見ました。人が死に、そして争いが起きています。私は今までなんのために…。」
タケル 「アラン…。」
アラン 「父上は私に言いました。」
アドニス「アラン。迷った時は、自分の心に従え。」
アラン 「あれは一体どういう意味なんです?父上。」
タケル 「とにかくここから逃げよう。」
アラン 「タケル、さっきはお前を一人にして…」
タケル よかったね。お父さんに会えて。
アドニス「アラン。よき友を得たな。」
アラン 「えっ?」

アドニス「アラン…すまなかった。理想に心を殺されるな。自分の心に従え。自分の信じる道を進め。」
アラン 「なんだ…?これは…。」
瀕死のアドニスに涙するタケル。
アドニス「アラン…。愛してるぞ…。」
(アドニスにトドメを刺すアデル。)
アドニス「ううっ…!!」
アラン 「あっ…。ああ…。」
タケル 「誰だ!」
アデル 「消去、完了。」
アラン 「兄上…。」
タケル 「お前がアランのお兄さんか?」
アデル 「情けない。これが我が弟とはな。」
タケル 「家族なのに…。どうしてこんなひどいことができるんだ!」
アデル 「完璧な世界に不要な存在は、消去して当然。」
タケル 「何が完璧だ。人は死ぬし、お前たちは争ってる!そのどこが完璧なんだ。父親を殺しても、何も感じないのか!」
アデル 「感情など不完全な要因にすぎない。」
タケル 「お前にだって心があるはずだ。なのに認めないなんて、そんなのおかしい。」
アデル 「心は…ある。」
タケル 「えっ?」
アデル 「私の心は、この世界を導けと言っている。父上の理想を引き継ぎ理想の世界を作る私こそ、完璧な存在そのものなのだ。」
タケル 「自分は何をやっても正しいと言うつもりか?」
アデル 「そうだ。私はその力を手に入れた。」
タケル 「力?」
アデル 「お前たちも、消去してやる。」

f:id:sebaOOO:20160506170304j:plain

 何気に今回は超重要回。印象的だったのは、アランとアドニスの再開を喜ぶタケルや、アランを庇い死に瀕するアドニスに涙するタケルを、見て驚くアランの表情。思い返すと、以前もアランはタケルの行動に驚きの表情を見せていた。喜怒哀楽(感情)があるのが人間の特徴であり、それが無い、理想に心を殺された者こそ恐(怖)ろしい、というのが第27話の臍さね。

アカリ「今から眼魂の力で願いを叶えるの。」
御成 「ついにタケル殿が生き返るのですな?」
タケル「違うんだ御成。今はカノンちゃんの病気を治す。
アランこいつ、迷わず自分の命よりカノンのことを…。
(『ゴースト』第25話「異変!赤い空!」より)

f:id:sebaOOO:20160506170438j:plain

 まさかジャベルがこんなに長生きするとは思わなんだ…!アカリとイゴールのように、御成と対になるキャラにまでのし上がるとは…!

■オマケ:『ジョジョ』第4部アニメ感想

第03話「虹村兄弟 その1」
(◆脚本:小林靖子 ◆絵コンテ/演出:吉田隆彦 ◆作画監督:仲敷沙織)

f:id:sebaOOO:20160417234935j:plain

 「何故1999年の杜王町スタンド使いが増加したのか!?」の理由付けのために生み出された設定がこの「弓と矢」(同時に、第3部のラスボス、何故DIOにザ・ワールドが発現したのか?という後付けにもなっている)ちょっとネタバレになるけれど(でも第4部では明かされない)、鏃(やじり)の原材料は隕石で、そこに付着したウイルスによってスタンド能力が引き出される、というのがメカニズム。荒木飛呂彦「ウイルス進化論」を支持しており、スタンドは「選ばれし(死ななかった)者が得られる御褒美(ギフト)」という位置付けなのだ。

f:id:sebaOOO:20160417235028j:plain

 虹村億泰のスタンド、ザ・ハンド(手)の元ネタは『The Band』。ファンの間で「最強の能力の一つ」として挙げられることも多いが、本体の頭が悪いので戦績は良くないという、ある意味『ジョジョ』の「力比べでは勝てない」を体現するキャラ。空間を削り取って瞬間移動という発想が凄い。これによって射程距離が短いというハンデをカバーしている、というのは小林靖子による補完だ(お美事!)

[了]

※はじめましての方はこちらをご一読ください。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp