千倍王鷹虎蝗合成獣

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『ゴースト』第17・18話感想

 久々の『ゴースト』各話感想は第17・18話の豪華2立て!(とか言いつつ、実際は未更新分の簡易版なんですが…!)

【前回】『ゴースト』感想:第16話「完璧!白い仮面ライダー!」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣
【次回】『ゴースト』感想:第19話「爆発!絵を描く心!」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣

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※序盤評への賛同・反対意見もお待ちしております。

sebaooo-tatoba-combo.hatenablog.jp

■概要!第17・18話!

 今回の第17話そして続く第18話はオナリとアカリをフィーチャーしたエピソードです。アランが新しい仮面ライダーネクロムとなり、タケルとマコトと真っ向から対決し、少しずつ眼魔の世界のことが明らかになってきました。眼魔の世界について思い悩むタケルはなぜか家出したニュートン眼魂を追いかける。タケル不在の状況で事件現場に向かうアカリとオナリの二人の頑張りやいつもとは違う面を見せたい、と思い作ったエピソードです。普段は喧嘩ばかりの二人だけど本当はどうなんだろう。いつも賑やかで面白いオナリは面白いだけなのか?理系女で頭の固いアカリは計算だけで動いているのか?今回、ゴースト初参戦の脚本家・長谷川圭一さんとオナリとアカリのどんな面を見せたいか、どんなオナリとアカリを見たいか。色々な選択肢がある中で選んだ物語です。二人の関係が家出したニュートン眼魂が立ち直るきっかけにもなり、出会ったヒミコにも影響を与える。長谷川さんならではの凝ったストーリー展開にご期待ください。
仮面ライダーゴースト 第17話 絢爛!幻の女王! | 東映[テレビ]

――アカリ役の大沢ひかるさんと御成役の柳喬之さんについても教えてください。
 ひかるは笑顔がすごく可愛くて、リケジョ(理系女子)なお姉さんキャラをうまく演じてくれています。でも僕はいつもおまえは女子力が低いって言ってるんですよ(笑)。芝居に対する勘は素晴らしいし、行動的な部分も良いと思う。でもヒロインとしての切な気な部分がもっと欲しいですね。これからタケルを慮るヒロイン像をどう表現してゆくか楽しみです。
 御成は突っ走っているキャラなので、本人からもこんなにテンションが高い芝居ばかりで大丈夫でしょうか?と相談されました。たしかに第1、2話ではハイテンションのシーンしかありませんが、今後は心情を表現する芝居もさせたいと思っています。そのためにテンションの高くないシーンも作ってあげたいですね。
(諸田敏『宇宙船 vol.150』より)

 というわけで、『ゴースト』第17・18話は「アカリ&御成」回なのである。「長谷川圭一と高橋一浩にどんな接点が!?」と思ったけど『W』や『フォーゼ』で一緒に仕事してたか…!…長谷川圭一にしては、今回<怨念>が感じられなかったね(笑)

 三条さんは頭がいい方なので、バランスがとれていてそつがない。そうすると壊したくなる。長谷川さんは怨念に引きずられないように気を付けないと、とんでもないものを撮らされるはめになる。
(諸田敏『仮面ライダードライブ公式完全読本』より)

■第17話「絢爛!幻の女王!」(諸田敏×長谷川圭一)

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アカリ 「(不知火改が外れたのは)なぜ?何か原因が…。(時計の針が)止まってる…この霧のせい?そうか、磁場ね。強力な特殊磁場が、弾道計算に影響を与えてるのね。」
イゴール「フフフフッ…正解だ。この世界にも少しは論理的考察のできる人間もいるようだ。」
アカリ 「当然でしょ。私は科学者よ。」
イゴール科学。ちなみに私の世界では冥術学と呼ぶが、真理を探求する者なら理解できるはずだ。完璧な世界とはどういうものなのか。
アカリ 「あなたも科学者なの?」
イゴール完璧なる世界の統合と調和には、不確定な要素は一切あってはならない。だがこの世界の人間は不確定な要素ばかりで、あまりにも不完全だ。
アカリ 「だからって、個人や個性まで否定するのは…。」
イゴール人間の感情に基づく行動は矛盾に満ち、時に同族間の争いすら引き起こし、世界そのものを破壊へと導く。それを防ぐために導き出される結論は?
アカリ 「正しい形への修正。」
イゴール「それが不可能な場合は?」
アカリ 「…排除。」
イゴール「正解だ。」
アカリ 「なら…あなたはなんなの?」
イゴール選ばれた存在。唯一無二の頭脳。それが私だ!

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イゴール「個人を尊重しながら他人のために自分を犠牲にする。矛盾だ。実に愚か。」
御成  ふざけるなーっ!アカリくんのしたことは愚かではない!とても彼女らしい、覚悟と勇気のある行動です。その真っすぐな心を侮辱する奴は、拙僧が許さん!

 新幹部、イゴール登場。第16話のアランVSタケルのように、アカリ&御成(サブキャラクター同士)の対立観念。けど、「争いがない世界」と言いつつも、眼魔コマンド達はネクロムの駒・盾・燃料源・身代りだし、個人や個性は否定するくせに「特権階級は例外」だったりと、理想郷を謳うわりに向こう側はかーなーりディストピアな様子。ナイフ眼魔のモチーフは切り裂きジャックかな?「絶望ォーーーに身をよじれィ虫けらどもォオオーーッ!」(違う)

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 『オナリックス』は『リローデッド』も『レボリューション』も公開予定ですぞ!(嘘)…腰は大切に…!(セバオーズはヘルニア持ちなのです)

■第18話「逆転!神秘な科学!」(諸田敏×長谷川圭一)

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イゴール「そろそろ理解できたかな?私の言った完璧なる世界が。」
アカリ ええ。はっきり理解したわ。科学は、人を幸せにするためにあるの。人の魂を奪って、何が完璧な世界よ。あなたがやっていることはね、科学なんかじゃない!
イゴール「残念だが…不正解だ。君の魂も頂いておこう。」
アカリ 「今度は外さないわ!」
(しかし外れる不知火改マーク2)
イゴール「その武器の威力は既に分析した。」
アカリ 「あっ…!」
(眼魔スペリオル・ナイフの攻撃)
御成  「危ない!…あっ!」
イゴールからアカリを庇う御成)
御成  「ぐわっ!」
アカリ 「御成!」
御成  さっきのセリフ…なかなかしびれましたぞ。
アカリ 「御成…。」
イゴール「んん…この魂、純度が低い。まるで価値がない。ゴミだ。」
アカリ 「ゴミは…お前だ。」
イゴール「ん?今、何か?」
アカリ ゴミはあんたのほうだって言ったのよ!確かに御成はね、要領が悪くて、不器用で、うるさくて…。でも、いつも一生懸命で、とってもいい奴なのよ。その魂が…ゴミなわけないでしょ!

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タケル完璧な世界は、すごいかもしれない!でも、人の数だけ、夢や希望がある。この世界が、俺は好きだ!水と油は決して混じわらない。でも…。互いを認め、わかり合うこともできる。そして新しい力を生む。それが、人間だ!

 「わらわは人の内なるもの、神秘を信じる。だがあやつは違う!いわば水と油。諦めよ。」と、家出するニュートンに難色を示すヒミコ。それがアカリ&御成と重なり、最後に「君たちを見ていて教えられました。科学者としての本当のあるべき姿を。うん、力を合わせよう。」というニュートン&ヒミコ「メガマブシー!」に帰結するという、綺麗に纏まったサブキャラクター(サブライター)回でした。

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 …まぁ、ニュートンはオカルティストだったらしいけどね。

■そして第19話へ…!

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マコト「アーイ!バッチリミィヤー!バッチリミィヤー!カイガン!ネクロム!ヒウィゴー!覚悟!乗っ取りゴースト!」
アランこれで私たちは、本当の友になった。

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タケル「マコト兄ちゃん…。やめろ!アラン、お前が操っているのか?」
アラン「フッフッフ…。ああ。今のスペクターは私と一つになった。」
タケル「こんなのマコト兄ちゃんじゃない!お前とマコト兄ちゃんは、友達なんだろ?」
アランそうだとも。完璧なる…友だ。

草加雅人「俺のことを好きにならない人間は邪魔なんだよ!」
風間大介「お前の言うことは正しい。だが、気に食わない!」
名護啓介「黙れ!俺は常に正しい!俺が間違うことはない!」
呉島光実「仲間っていうのはね、僕の思い通りになる人のことさ。」
アラン 「今のスペクターは私と一つになった。完璧なる、友だ。」←New!

 アラン様、ものっそい自己中心的なお方…!『鎧武』のミッチは周囲の人間が<思い通り>にならずに苛立ち破滅するキャラクターだったのに対し、アランは眼魔コマンドを、眼魂の英雄・偉人を、マコト/スペクターを、周囲の存在を<思い通り>にする力を持っている、というのが『ゴースト』の臍だね。ただ、アデルやその部下(ジャベル・イゴール)は<思い通り>にならず、そこへの苛立ちはある様子。今週は姉アリア、来週は大帝アドニスが登場するし、眼魔の帝国絡みの話も目が離せなくなってきた。

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 第18話で印象的だったカットは、公園でのアランの子供と親、老夫婦を見る「目」。75歳のフミ婆の倍以上は生きているというアラン。カノンちゃんの回想シーンでは、10年前、彼女やマコトが幼かった頃からアランの姿形は現代と変わらない。アランは、人間の<老い>すらも憂いている?生・老・病・死は人間が避けることのできない四つの苦悩。眼魔の世界は「それら」を超越している。…う~む、『ゴースト』、なかなかに仏教的な話になってきたな…!

[了]

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