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『ドライブ』感想:第31話「大切な記憶はどうして消されたのか」

仮面ライダードライブ』の感想です。以下、ネタバレ注意。

第31話「大切な記憶はどうして消されたのか」
脚本:長谷川圭一 
監督:山口恭平
*↓東映公式サイト
http://www.toei.co.jp/tv/drive/story/1205738_2271.html

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■不屈のドライブ、屈辱のフリーズ

 001の進化態はフリーズ・ロイミュード。つまり、グローバル・フリーズを引き起こしたのも彼?ロイミュードの目的は、人間の感情を研究し、自らに芽生えし衝動によって超・進化すること。ブレンは嫉妬メディック愛欲、ハートは歓喜、そしてフリーズは…屈辱。泊英介と泊進ノ介には効かないのね記憶改竄能力。『W』の照井さんみたいだな…。あれだ、「じゃあライアー・ドーパントは何だったんだよ!」とは言わない約束だ(爆)震えるぞハート、燃え尽きるほどヒートな情熱(パッション)を持つ泊親子には氷の針など無効!といった所なんだろうか。これ、「なぜ泊進ノ介はドライブに変身できるのか?」と共に、明かしてほしいですね。

 というわけで、本編の感想はここまで(短ッ!)だって、メインは来週っしょ~!…次回予告に最強フォームの姿形が欠片も出てこんかったけど、変身するんよね…?(外してきたか…?)

 これで終わりにするのも難なので、今回は「どんより(重加速現象)」(以下、“どんより”)について語ろうと思います。

■“どんより”はバズワード

世界の破滅ってやつは、突然起きるみたいだ。
例えば、ディナーを楽しんだりしている、その時に…。
いわゆる、グローバル・フリーズの勃発だった。
あの日、俺の時間も止まった。
あの日は俺の、心の破滅の日でもあった。
この時、俺はまだ知らなかった。
凍りつく時間の中でただ一人、
世界を救うために立ち上がった戦士がいたことを。
(第01話「俺の時間はなぜ止まったのか」より)

グローバル・フリーズから半年後。
街のみんなは今でも、あの止まる感じを恐れている。
「どんより」とか呼んでな。
そりゃさ…恐れもするって。
俺の頭の中も、泥が詰まったみたいに
「どんより」したままだ。
(第01話「俺の時間はなぜ止まったのか」より)

 “どんより”ってよくわかんないよね。上記は、初回の泊進ノ介のモノローグだけど、重加速粒子を浴びると
(01)遅くなるの?鈍くなるの?止る感じなの?
(02)物体がゆっくりとしか、動かなくなるの?
(03)グローバル・フリーズなのに凍らないの?
(04)重加速現象と言うからには、重くなるの?
(05)重加速現象なのに、加速せず減速するの?
(06)泥が詰まったような感覚・気分に陥るの?
と、“どんより”に対する疑問は尽きないのだ。

 これに対して、『カブト』の「クロックアップ」は、
(01)タキオン粒子が体を駆け巡って、時間流を自在に行動できるようになる。
(02)タキオン粒子が流れる目でしか、クロックアップした者を視認できない。
と、最強にシンプルである。「高速のヴィジョン見逃すな」「最強のレジェンド見逃すな」と言われても、ワームとマスクドライダーでなければ、「ついて来れなければ」怪人と仮面ライダーの戦いを視ることも聴くこともできないのがクロックアップなのだ。

 あと、これは何度も書いてることだけど、
▲『カブト』のクロックアップ
⇒「普段通りの時の中、超高速で動けるカブト、凄い!」
▼『ドライブ』の“どんより”
⇒「超低速の時の中、普段通り動けるドライブ…凄い?」
となって、最終的に視聴者の目には「超高速で動くカブト/普段通り動けるドライブ」という風に映り、「ドライブ、別に凄くねぇじゃん!」という帰結になってしまうのだ。

 というか…!『龍騎』のミラーワールド、『響鬼』の山奥、『カブト』のクロックアップ、『電王』の時の列車といった設定は、クウガ』や『アギト』みたいに警察を出さなくて済むようにするための舞台装置のはずなのに、刑事モノである『ドライブ』でそういった「魔空空間」的サムシングを出すこと自体が、矛盾なんだけどね。おそらく、「車!→ どんより!→ 刑事モノ!」という順番で企画が煮詰まっていったから、仕方のない面もあったんだろうけど。

 何故『ドライブ』が刑事モノになったかだって?そりゃあ『鎧武』で視聴率を大幅に下げちゃったからよ…。

 あと、主人公を「その辺にいる普通の兄(あん)ちゃん」にしちゃうと、『ウィザード』や『鎧武』と被っちゃうのよね。一般人の若者が絶望や殺人鬼と戦うのが『ウィザード』で、一般人の子供が大企業や天災と戦うのが『鎧武』。『ドライブ』を、一般人の青年が世界静止や職業怪人と戦う話にするわけにはいかなかった。だから付与されたのが「警察官」というキャラ付け。まぁ、その記号しか無かったのが、前半の泊進ノ介の問題だったんだけどね。

 ……なんか話が脱線したな。“どんより”の話に戻します。

■“どんより”は「クロックアップ」に劣るのか?

 「クロックアップ」と“どんより”の違いは、影響を与えるのが自分か他人ということ。要するに、ヘイスト&クイック、スロウガ&ストプガの違いみたいなもんね。クロックアップ天道総司らの「最強さ」「孤高さ」を強め高めるのに対し、不況や就職氷河期などの「世相」の暗喩でもある“どんより”は、話の中で人々に恐怖を与えることができる。これは、『ウィザード』の「絶望」や、『ウィザード』の「ヘルヘイムの森」に通じる所があるね、現代の恐怖という点で。

 だからこそ、以下のような泊進ノ介と詩島剛のやり取りが活きるわけよ。

泊進ノ介「悪を倒すためとはいえ、重加速を人間にかけたら、お前もロイミュードと同じだろ!自分を落とすようなマネはするな!」
詩島剛 「でもさ、俺たち2人とも、敵の力を使って悪を滅ぼす怪物同士じゃないか。だから、少々落ちてもいいんじゃない?それで奴らを止められるなら。」
(第13話「私の弟にはなぜブレーキがないのか」より)

 第12・13話を視た時、「お、2号ライダーは飄々としたサイコな奴にするのか」と、ちょっと期待してたんだけど、徐々に段々と「復讐に燃える熱血漢」になってっちゃって、「アレ?」と。ここ数話の泊進ノ介もそうだけど、みんな『W』の照井さんみたいになっちゃってない!?

 いっそのこと、マッハは「始終ニコニコしながら怪人を撲滅する仮面ライダーだったら、一周回ってアリだったかもしれない。初登場回でいくら巫山戯てたとしてもね。そんでもって、072みたいな「人間と共存できる可能性を秘めたロイミュード」を、“どんより”で動きを封じてバンバン倒していくとかね。

泊進ノ介「やめろ剛、やり過ぎだ!」
詩島剛 「なんだよ、怪人退治してんのは進兄さんも一緒じゃん☆」

みたいな。その方が1号ライダーへのカウンターになるでしょ。…うん、なんか虚淵玄が嬉々としてやりそうなネタだな…!俺は、「お人好しも、ここまで来ると病気だな!」とか、「希望は性質の悪い伝染病だ!」といった、『フォーゼ』や『ウィザード』の仮面ライダーが守ってきたものを真っ向否定する台詞を主要登場人物に吐かせる『鎧武』の作風は嫌いじゃないですよ(←悪趣味)

■『ドライブ』の仮面ライダーは“どんより”を発動できるのだから

 逆に、チェイス/魔進チェイサーには「“どんより”を使って人命救助」させるとかね。例えば、
(01)“どんより”で飲酒運転の車を静止して、交通事故から人間を守る。
(02)“どんより”で刃物を持つ男を静止して、傷害事件から人間を守る。
(03)“どんより”で高所から落ちる霧子を静止してお姫様抱っこをする。
とかエトセトラエトセトラ。これならちゃんと、「キミはこの力、どう使う?」という話になる。第07・08話の「連続ビル崩壊事件」なんか打ってつけの話じゃない?「落下する瓦礫を静止させて高杉と久坂を守る魔進チェイサー」とかさ。というか、霧子は高いとこからよく落ちるよね~。

 まとめると、
【0号ライダー】“どんより”を使って人間を守るチェイサー。
【1号ライダー】“どんより”を使わず人間を守り怪人を倒すドライブ。
【2号ライダー】“どんより”を使って怪人を倒すマッハ。
という風にすると。これなら3人の仮面ライダーの差異化が図れるでしょ?…まぁ、こんなことをここに書いても無意味なんだけどね。無駄無駄無駄ァ!

■次回、泊進ノ介死す!?

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(´・ω・`){死んだ人間が生き返るって展開、やめてほしいんだけどなぁ…!)

[了]

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