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千倍王鷹虎蝗合成獣

平成仮面ライダーの感想・考察サイト。衒学的で悪し様で居丈高な語り口のブログにようこそ。

『ドライブ』感想:第24話「なにがマッハを走らせるのか」

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仮面ライダードライブ』の感想です。以下、ネタバレ注意。

第24話「なにがマッハを走らせるのか」
脚本:香村純子 
監督:鈴村展弘
*↓東映公式サイト
http://www.toei.co.jp/tv/drive/story/1205537_2271.html

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■いくら「つなぎ」の話とはいえ…!ねぇ…?

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 マッハドライバー炎直んのはっや…!追跡撲滅だけじゃあなく、修復もマッハなんスね…!この、「前編のラストで強烈なヒキ!」→「後編のアバンで残念なオチ!」な感じは平成一期を彷彿とさせますな。特に『555』。

 結局今回の話って何だったの?「マッハはこれ以上パワーアップしませんよ!」という、番組制作陣からの宣告というか表明だったの?デッドヒートで打ち止め?だとするとかなり可哀想な仕打ちだよコレ…!『W』~『ウィザード』ならアクセルトライアル、バースCLAWs、メテオストーム、ビーストハイパーと2号ライダーにはちゃんと独自の強化フォームが用意されてるし、『鎧武』でさえ斬月・真メロンエナジーアームズ、バロンレモンエナジーアームズ、龍玄ヨモツヘグリアームズと主役4人全員が強化フォームに変身したというのに…!最強フォームが主人公と兼用だなんて…!しかも、デッドヒートは主人公にとっては中間フォームに過ぎないのに…!

 この、「1号ライダー贔屓&2号ライダー不遇」問題は、虚淵玄も『鎧武』で悩まされたようね。以下、『語ろう!555・剣・響鬼』より引用。

――序盤の戒斗は、紘汰のライバルというポジションで、なおかつ「強さ」というものに非常にこだわっていたにもかかわらず、連戦連敗で、なんとも不思議な立ち位置でしたよね。
虚淵 いや、戒斗はね、本当はああはしたくなかったんですけど、とにかく紘汰を勝たせなきゃいけないというオーダーが多くて。
 「何はともあれ戒斗は出してください。でも鎧武に勝たせてください」と。「じゃあ戒斗は負けにくるってことですよね?」ってところで頭を抱えて……。
 シナリオでは戒斗が勝つ場面も書いてたんですけど、様々な要請があって、ことごとく戒斗の白星は潰されちゃって。
――ああ、そうだったんですか……。
虚淵 ええ、「ここは鎧武に勝たせて」「鎧武にいいところを見せて」と。「さいですか」っていう形で、もう譲らざるを得ず。自分としては、戒斗は圧倒的に紘汰の壁となるキャラでいてほしかったんですよ。できることなら戒斗にだけは勝てないってぐらいの強さで初期はやっていきたかったんですね。で、徐々にいい勝負ができるようになる紘汰の成長要素として戒斗は持ってきたんですけど……。
 オーダーとして、とにかく主役に勝たせろ、主役の強さをアピールしろ、主役最強に見せろと。「えっ、主役が壁にぶち当たっちゃダメなの?」「これは紘汰の成長物語のはずなんだけどな」と終始思いつつも、主役が内面的に成長するのはいいけど、ライダーとしての勝負そのものは全部、鎧武に持っていかせろっていうのが至上命令だったんですよ。だから、まあ、どうしようもないですね。
虚淵玄『語ろう!555・剣・響鬼【永遠の平成仮面ライダーシリーズ】』より)

 『鎧武』の批判点として、「紘汰ばかりパワーアップしてる!しかもサガラの貰い物ばかり!」というのがよく挙がっていたけれど、あれに関しては、自分は「仕方ないんだろうな…!」と思っていた。何故、1号ライダーにアイテムが集中するかというと、「そうした方が売れるから」に他ならない。未だに定義やフォーマットが固まっていない平成仮面ライダーシリーズだけど、「主役にアイテムを集中させれば売れる!」というのは、平成一期で見出された法則というかノウハウだ。威吹鬼轟鬼を差し置いて響鬼のみ「装甲響鬼」になったり、カブトに「パーフェクトゼクター」があてがわれたり、『電王』以降てんこ盛りフォーム(クライマックスフォーム、ディケイドコンプリートフォーム、コズミックステイツ、極アームズ……)が増えたりしているのは、「玩具が売れるから!」、これに尽きるのよね……。

 そして、やっぱし「シュートロイミュード」は三条陸が掲げた「職業怪人」というコンセプトに反するなぁ…!これ、三条陸&長谷川圭一は、地味にそのコンセプトを遵守してホンを書いてるのよ。そして、「モノ・コトの善悪は、人間がそれらをどう行使するかで決まる」というテーマが各話で貫かれている。というわけで、第23・24話より前のストーリーに登場したロイミュードをまとめてみた。下級ロイミュード(スパイダー・バット・コブラ)と幹部ロイミュード(ハート・ブレン・メディック)は除外。

[第01・02話]アイアンロイミュード (格闘家)
⇒筋肉を鍛えぬくのはだけど、膂力で暴行するのはである。
[第03・04話]ペイントロイミュード (芸術家)
⇒女性を絵に描くのはだけど、女性を監禁するのはである。
[第05・06話]クラッシュロイミュード(解体屋)
⇒爆薬で解体するのはだけど、爆薬で破壊するのはである。
[第07・08話]スクーパーロイミュード(写真家)
⇒真実を写し出すのはだけど、真実を捏造するのはである。
[第09~11話]ボルトロイミュード  (発明家)
⇒発電装置を造るのはだけど、停電装置を造るのはである。
[第12・13話]ガンマンロイミュード (保安官)
⇒銃で人民を守るのはだけど、銃で人民を殺すのはである。
[第16・17話]ボイスロイミュード  (話術士)
⇒美声で悦ばせるのはだけど、美声で勾引かすのはである。
[第18・19話]ジャッジロイミュード (警察官)
⇒犯人を逮捕するのはだけど、犯人を傷付けるのはである。

 別に「香村順子もまだまだ未熟よのォ~!」とディスってるわけじゃあなくて、いざ、メインライター以外の人間に脚本を書かせた時に、「"職業怪人"という概念って理解しがたいし、伝わりにくいんだろうな~!」と、第23・24話を視て思ったのね。これ、どういうことかというと、「"職業怪人"というコンセプトは視聴者にもわかりにくい」ということよ。

 自分としては、「職業怪人」というコンセプトは評価してますよ。虚淵玄「平成二期のような、二話完結前後編ゲストお悩み相談じゃあ正義と悪は語れねぇぜ!」という想いで『鎧武』を一年間の連続ドラマにしたと思うんだけど、三条陸「二話完結前後編ゲストお悩み相談だって正義と悪を語れるんだぜ!」ということに『ドライブ』では挑戦してるんだと思う。俺は、その一点に関してはかなり成功してると思ってます。車と職業が、「使い手によって善悪が分かれるモノ」としてのメタファーになってるから。終盤は、もっとその辺に踏み込んでいくことが予想されるので、けっこう楽しみにしています。

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 チェイスが綺麗に布団を畳んでいて思わず笑ってしまったwこういうのもプログラミングされてんのかな…?

■「シリーズ新展開」という名のテコ入れ

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 …と、今後の展開に期待しようとしていた矢先にこれだよ!特命戦隊ゴーバスターズ』の「メサイアカード編」を想起させるな…!これはね、テコ入れですよ!「何故そんなことが言えるんだよ!当初から考えてたかもしれないだろ!」と思う方もいらっしゃると思うけど、自分には確信がある!その理由は……次回に語るとしましょう。今日はこの辺で。

 (うあ~!『仮面ライダー3号』の感想も早く書かんとな~!)

■追記(2015/04/12)
 糾弾するのも野暮なので、「テコ入れか否か」で騒ぐのはやめることにしました。

[了]

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