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『ドライブ』感想:第10話「ベルトの過去になにがあったのか」

仮面ライダードライブ』の感想です。以下、ネタバレ注意。

第10話「ベルトの過去になにがあったのか」
脚本:三条陸 
監督:金田治
*↓東映公式サイト
http://www.toei.co.jp/tv/drive/story/1204740_2271.html

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 第09・10・11を担当した金田治監督について記事を書いたので興味のある方は是非。『鎧武』本編のネタバレ満載なので未視聴の方はご注意を…!(オイ)

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■"職業怪人"ロイミュード

 仮面ライダーの怪人は「動物」モチーフがほとんどだけど、『ドライブ』における敵、ロイミュードは三条陸曰く「職業怪人」だという。アイアンならボディビルダー、ペイントなら絵描き、スクーパーなら記者、ボルトなら発明家、みたいな感じだ(クラッシュはよーわからんが…!)第07・08話の簡易感想で、シフトカーは「働く車がモデルになっていることによって『属性(タイプ)』が直感的に分かり易くなっている」と書いたけど、ロイミュードも「職業がデザイン元になっていることによって『能力(ワザ)』が直感的に分かり易くなっている」のね。

 また、特筆すべきは「ゲスト(敵・味方)の職業と怪人のモチーフ」が一致していることが多いということ。平成二期の『W』~『ウィザード』だと(『鎧武』はゲスト話が無いから割愛だ!)、
・「ゲスト=被害者と犯罪者」×「怪人モチーフ=地球の記憶」(『W』)
・「ゲスト=欲望を抱える者」×「怪人モチーフ=世界の動物」(『OOO』)
・「ゲスト=悩める高校生徒」×「怪人モチーフ=宇宙の星座」(『フォーゼ』)
・「ゲスト=絶望に堕ちる者」×「怪人モチーフ=伝承の魔物」(『ウィザード』)
と、ゲストと怪人モチーフが不一致なので、例えば、

自分「『W』の第07・08話って面白かったよな!」
友人「それってどんな話だっけ?」
自分「コックローチ・ドーパントの話。」
友人「ゴキブリ怪人がキモかったのはわかるんだが、内容は?」
自分「ヘブンズトルネードの話。」
友人「嗚呼~!」

と、友人知人と仮面ライダー談義に花を咲かせるのに若干煩わしいんだけど、これが『ドライブ』だと

自分「『ドライブ』の第07・08話って面白かったよな!」
友人「それってどんな話だっけ?」
自分「ゲストも怪人も記者の話。」
友人「嗚呼~!」

と、一発で話が進むわけですよ!クラッシュ・ロイミュードはよーわからんが…!まぁ、あの話はダイナマイトが「モノコトの善悪は行使する人間によって決まる」という暗喩になっていて、それありきで作られているので職業怪人云々はどうでもいいのだ!(雑な締め方だな~)

■「動力源」対「原動力」

 今回、ベルトさんこと「クリム・スタインベルト」の過去が明かされたね。思ったより早かったなァ。『ウィザード』には敵わないけどな!(宇都宮P&きだつよしの、謎伏線の引っ張らなさっぷりは異常だw)増殖強化型アンドロイドを発明した蛮野博士に、ベルトさんが「超駆動機関コア・ドライビア」(※トライドロンやシフトカーにも使われているという)を提供したことによってロイミュードが生まれた。そして本編開始時から15年前、ベルトさんはハート・ロイミュードに殺されてしまった…と。蛮野博士って随分ワイルドな名字だね…!

 若干、ムービー大戦のネタバレになるんだけど、泊進ノ介が仮面ライダーに選ばれた理由の一つが、胸のエンジン、「心」だったという。そんな熱い心を持ったドライブと、燃え尽きるほどヒートなハート・ロイミュードの激突は胸アツ。でも、自己犠牲の精神はいかんと思うのよ。来週どうなるんやろね(すっとぼけ)

■今年もクリスマスに多々買いが始まる…!

 泊進ノ介って12月24日、クリスマスイブ生まれだったのか…!可哀想なヤツ(笑)それにつけても三条陸の販促精神は異常だ…!そのモチベーションは何処から湧いてくるのか…!クリスマス商戦に向けて、第11話はトライドロン&シフトカー大活躍な予感。

 クリスマスと言えば、自分は『ウィザード』の第16話「クリスマスの奇跡」が好きで、フェニックスVSウォータードラゴンを中澤祥次郎監督がカッチョよく撮ってくれたし、メリークリスマスリングでサンタクロースが現れて、燃やされたプレゼントが元通りになる、といった流れが素敵だった。凜子ちゃんのサンタコスも可愛かったし。『ウィザード』って、「『マジレンジャー』みたいに魔法をふんだんに使えばよかったのに!」という批判を浴びることがあるけれど、「魔法とて万能ではない」「何でもありではない」というのが、『ウィザード』のいいところなんだよ。特に、「失われたものは元には戻らない」というのが劇中で度々強調されていたのが好印象だった。だけど、「クリスマスの一日だけなら、いいよね」と奇跡を起こしてあげるのがきだつよしの優しさ。それでも復元されるのは「モノ」だけで、「ヒト」たるコヨミちゃんが蘇ることはなかった。

 自分が『フォーゼ』が嫌いな理由の一つが第32話「超・宇・宙・剣」で、「2号ライダーが殺した主人公が、絆の力()で生き返る」というトンデモ展開をやったから。自分は、「死んだ人間が甦る」という内容は、子供向け番組で絶対やってはいけないと思ってるのね。人の死というのは、軽々しく扱ってはいけない。この回の脚本を書いたのは三条陸だけど、まぁ氏のために弁解しておくと、彼自身は「如月弦太朗は仮死状態くらいにとどめておいた方がいいんじゃあないの?」と抗議したんだけど、塚田英明と坂本浩一が「いや、ここは本当に死なせないと駄目なんです!」と、強行したようなのよね。塚田英明はマンガオタクで、ジャンプ漫画だと死者蘇生は割と頻繁に起こるから、彼にとっては至極当然な流れだったのかもしれないけど、「なんだかなぁ」と当時見てて思ったのよ。『ウィザード』は「子供向けすぎる!」と大友からは散々ディスられてたけど、「子供騙し」ではなかったと思うんだよな。『ウィザード』は物凄く「まっとう」だった。だから、俺は『ウィザード』が『555』と並んで一番好きなのです。

 ……なんだか脱線してしまったけど今日はこの辺で。三連続金田治監督回なので嬉しい限りです。

[了]

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