読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

千倍王鷹虎蝗合成獣

平成仮面ライダーの感想・考察サイト。衒学的で悪し様で居丈高な語り口のブログにようこそ。

『ドライブ』感想:第05話「鋼の強盗団はなにを狙うのか」

仮面ライダードライブ』の感想です。以下、ネタバレ注意。

第05話「鋼の強盗団はなにを狙うのか」
脚本:三条陸 
監督:諸田敏
*↓東映公式サイト
http://www.toei.co.jp/tv/drive/story/1204413_2223.html

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

■流石のバランス感覚!諸田敏という男

 久々の『ドライブ』感想!もう映画番宣の季節なのか…!

 今回は諸田敏監督回だぜ~!流石、何年も『スーパー戦隊』や『平成仮面ライダー』シリーズでメガホンとってるだけあって、今回はストレス無く見ることができた。思えば、『ドライブ』は従来の作品より説明しなければならないことが多かったから、パイロット版とセカンドパイロット版は、田崎竜太も柴崎貴行も世界観の提示に四苦八苦したんだろうな。それによって「刑事ドラマ」の部分がおざなりになってしまったと。第05話は、第01~04話で感じた不満点が粗方払拭されていたのでベーネ。ただの「子供向け販促番組」じゃあなくて、ちゃんと「一般向け刑事ドラマ」になってたと思います。

 諸田敏というと、コミカル演出・水落ち・カメオ出演、というイメージを持たれている方も多いと思うけど、ガチシリアスな話を撮らせてもピカイチなんですよ!なんたってあの『未来戦隊タイムレンジャー』のパイロット監督を務めたのが何を隠そう諸田敏だしね。個人的なお気に入りは、『オーズ/OOO』の「第32話 新グリードと空白と無敵のコンボ」と、『鎧武』の「第20話  世界のおわり はじまる侵略」。どちらも、その後のドシリアス展開へのいい転換になったと思う。嗚呼、だけど一番好きなのはやっぱ『W』のセカンドパイロット回、「第03話 Mに手を出すな/天国への行き方」「第04話 Mに手を出すな/ジョーカーで勝負」だな。「諸田敏監督ってどんな作風なの?」と聞かれたら、真っ先にこれを見せるね。

 あとは、役者の魅力を引き出すのは上手いかな(これは、巨匠こと石田秀範もそうだけどね)なんか今回は、片岡鶴太郎も井俣太良も浜野謙太も、準レギュラーの面々がのびのび演技しているように思えた。西城究の「変…身!」のシーンは多分浜野さんのアドリブなんだろうけどw特状課も、上手いこと歯車が噛み合ってきたように見えました。

 ↓諸田監督がカッコよく撮ってくれた、みんな大好き『オーズ/OOO』のプトティラコンボ。このサイト的には翼角暴君竜合成獣ということになるね。

f:id:sebaOOO:20141109132232j:plain

f:id:sebaOOO:20141109132250j:plain

f:id:sebaOOO:20141109132305j:plain

■敵の力を使って戦う

 今回特筆すべきは「魔進チェイサーが仮面ライダードライブのシフトカー、マックスフレアを使った」ということ。要するに『キバ』におけるイクサのフェイクフエッスルみたいなもんね。あれ、劇中で一回しか使われなかったけどな!(「第17話 レッスン・マイウェイ」のみ)しかもこれ米村正二脚本じゃねーか!井上敏樹…販促のやる気がないにもほどがあるだろ!(笑)

 ドライブが手持ちのシフトカーをどんどん増やしていくのと並行して、魔進チェイサーも新たな強化アイテム、「バイラルコア」をハートからゲット。タイプは、スパイダー・バット・コブラの三種類(これは、怪人ロイミュードの初期形態もそう)で、言うまでもなく昭和の初代『仮面ライダー』の「第01話 怪奇蜘蛛男」「第02話 恐怖蝙蝠男」「第09話 恐怖コブラ男」の同怪人が由来となっている。

 しっかし、シフトカーは変身ベルトたるドライブドライバーだけでなく、ハンドル剣や、敵の武器であるブレイクガンナーにも連動するとは…!こりゃあ販促が捗るぜ~!『ウィザード』の場合、その玩具連動に難ありだったから売上を落としてしまったわけだしね。だって、「ビーストの指輪をウィザードは使えるけど、ウィザードのそれをビーストは使えない」なんて、そんな下位交換ベルト誰が欲しがるのよさw変身ベルトたるウィザードライバーや、ウィザーソードガンは全指輪と連動してるので遊び甲斐があるけれど、その後の武器がしょっぱいからな~…!(ドラゴタイマー…!ダイスサーベル…!ミラージュマグナム…!アックスカリバー…!)「前半の玩具も後半のそれも、年間通して遊べる(売れる)ようにする」というのが平成二期の課題で、『鎧武』ではスゲー上手いことやってたけど、『ドライブ』もその辺しっかりしてるから流石よね。同じ二の轍(てつ)は踏まんということよ…!

■人間の本質は「悪」

チェイス「人間を助けに行くのか?」
泊進ノ介「あぁ?」
チェイス「助ける価値などない。知恵を持つことで、人間の本質は悪になった。」
泊進ノ介「ハッ…悪党のお得意の演説ってわけか。」

泊進ノ介「なんだ?あの液体は。まさか…爆薬!?」
チェイス「そういうことか。俺の言うとおりじゃないか。人間の本質は悪だと言ったはずだ。」
泊進ノ介「どういうことだ!?」
チェイス「わからんのか?人間が密輸していたのだ。あの爆薬を。」
泊進ノ介「何!?」

ブレン「仮面ライダー。愚かで哀れで、惨めな男だ。」
チェイス「そうだな。クズの悪事を守って正義の味方を気取っていたのだから…。」

 お、ちゃんとやってくれてる。「境界線」の話を。「『W』に似てる」と巷で言われてる『ドライブ』だけど、これなら違うものになっていきそうだ。

 『W』は完成度と人気が高いのはわかるんだが、自分はどうも好きになれなくて。何故かというと「あちら側が悪でこちら側が正義」ときっちり分かれすぎているから。勿論、そういった「勧善懲悪モノ」は見ていてスッキリするから見心地はいいのだけれど、「何が正義で何が悪なのかは、視聴者自身が考えろ!」という問いかけを、平成一期(初期の方ね)はずっとやってきたわけですよ。それによって己の仮面ライダー像(固定観念・ステレオタイプ)がぶっ壊されたというカルチャーショックを受けた身としては、どうも『W』は見ていてモヤモヤするのだ(こればかりは「好み」の問題なので、別に『W』ファンを貶めてるわけではない。悪しからず。)その、塚田英明の作風が悪い方向に色濃く作品に出てしまったのが『フォーゼ』だと思っている(俺は、『フォーゼ』が平成仮面ライダーの中で一番嫌いだ。)『鎧武』はお世辞にも出来の良い番組ではないが、「境界線」の話を年間通してやってきた、という所くらいは評価している(散々、「人間は悪いヤツ!」というのをやってきたからな『鎧武』はw)塚田P作品にはそれが無いのだ。

 で、『ドライブ』も「『W』みてーな勧善懲悪モノになっちゃうのかな~」と少々心配だったんだけど、その辺は杞憂みたいでホッとした。思うに、脚本家三条陸も、『W』や『フォーゼ』で思うことがあったんだろうな。やっぱし大森敬仁は、塚田英明ではなく宇都宮孝明よりですよ皆さん!

■刑事ドラマとフォーマット崩し

 今回秀逸だったのが、冒頭でドライブが事件現場に直行したこと。パイロット版とセカンドパイロット版では、「事件発生→捜査→逮捕」という流れで、これは『W』の「依頼→調査→解決」というフォーマットとほぼ同じなので、本当に上手い事やらないと『オーズ/OOO』~『ウィザード』で揶揄されてきた「二話完結の引き伸ばしゲストお悩み相談(一話でやれ!)」になっちゃうんじゃあないの?と心配だったんだけど、それを崩してきたのが好印象だった。警視庁・公安部の警視たる桐原英治と、特状課の沢神りんなの思惑は来週明かされるのかな?強化フォームも出るの早いな~。「いつのまにか タイプ:ワイルド♪」って感じッスわ(←わかる人にしかわからないネタ)

 そうそう、今回って、真相発覚時の「やっつけ」感が無かったよね!

泊進ノ介「そうか!こいつは最初の襲撃のとき、この爆薬を見つけたんだ!そしてその味と力にすっかりハマって、輸送車を襲い続けた。フォントワール社の事件だけが酷い破壊状況なのは、こいつが爆薬を飲んで暴れたからだったんだ。じゃあ、爆薬を積んでた輸送車は全部、フォントワール社ってことになる。そんなバカな!あの人のよさそうな社長が爆薬を?」

 これは、設定・世界観の説明や販促に縛られなかったからこそ、時間をかけて事件パートを描けたんだろうな。なんだ三条センセ、「事件モノは苦手」と言ってたのにちゃんと書けるじゃあないの!(←謎の上から目線)毎回このくらいのクオリティを維持できれば文句なしですたい。

■今年のムービー大戦は12月13日(土)公開ですよ!

 『仮面ライダー×仮面ライダードライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』は2015年12月13日(土)公開!監督はこのサイト一押しの柴崎貴行だぜ~!

仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル | 東映[映画]

仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル

 と、宣伝するついでに、突然ですがここで『鎧武』のチーフプロデューサー、武部直美の発言を引用。

 「初期の平成ライダー作品が持っていた"熱"みたいなものを取り戻したかったんですね。ライダーってこんなこともやるんだって。『555(ファイズ)』の頃までは、翌年もライダーシリーズがあるか分からない、そういう状況の中で作っていたんですね。次は別の特撮番組になるかもしれませんし、最悪は全く別のジャンルの番組になる可能性だってあるわけです。なので、作る側も必至で。ところが現状を見ると、平成ライダーシリーズも10年以上続く定番のコンテンツに成長し、来年どうする? 次どうする? という感じになっていて、緊張感のなさを感じたんですね。」
(武部直美『HYPER HOBBY (ハイパーホビー) 2014年 11月号』より)

 いや~流石武部直美!『鎧武』で劇場版歴代最低興行収入、テレビシリーズ歴代最低平均視聴率を更新することで、緊張感を取り戻そうとしたんですね!劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!』は、あの『キバ』の『魔界城の王』よりも下だったからな~!そりゃあ東映も「テレビシリーズ『仮面ライダードライブ』“第0話”のDVD」なんて付けちゃうよね!観客動員しないとおまんま食えないからな~!『ドライブ』本編も、前回はルー大柴がゲストだったし、今回も安田大サーカス全員登場で、視聴率を上げるべく、話題作りに必死なんだろうと邪推してしまうw

 …っつーか、スーパー戦隊でも『ゴーバス』の次の『キョウリュウ』で、今回の仮面ライダーでも『鎧武』の次に『ドライブ』で大森敬仁に尻拭いしてもらってんじゃあねーか武部直美!まったく、いつになったらクビになるんでしょーかねこの無能オバサンは。

 ふぅ…!久々の感想だったんで長くなってしまった…!早く来週になってくれ~!

f:id:sebaOOO:20141109133036j:plain

 プロフェッサー帰還に吹くw

[了]

※関連記事です。

『ドライブ』感想:第04話「誇り高き追跡者はなにを思うのか」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣

『ドライブ』感想:第03話「だれが彼女の笑顔を奪ったのか」 - 千倍王鷹虎蝗合成獣

『ドライブ』感想:第02話「仮面ライダーとはなにか」(前篇) - 千倍王鷹虎蝗合成獣

『ドライブ』感想:第02話「仮面ライダーとはなにか」(後編) - 千倍王鷹虎蝗合成獣

『仮面ライダードライブ』の第一印象 - 千倍王鷹虎蝗合成獣